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まほろばだより−トピックス−
 
 

 改めまして、新年のめでたく開けましたることを寿ぎ、ここに皆々様に旧年中のご愛顧・ご声援を感謝し、今年の幸きわい多からんことをご祈念申し上げます。  

  まほろばも、1983年暮に創業してより、本年で27年目を迎えます。短きといえば短く、長きといえば長き道程ですが、未だ道半ばの感があります。かような中、開店当初から離れず支えて下さっているお客様の如何に多いことか。これは、有り難くも、驚くべきことです。

 その意味で、「まほろば」が細々ながらこれまで続けて来れましたのは、ひとえに天のご加霊とお客様のご愛護と生産者の真心、従業員の努力、0−1テストによって選ばれた商品力によるものだと信じます。長く続く不況の中、飛躍的な発展もないが、潰れもせず、営々として生業を維持出来たことに、ただただ感謝するほかありません。有り難うございました。

 さて、「韓国0、中国9、印度3、日本3,000」。この数字は何だと思われるでしょうか。
中々想像出来ませんね。実は創業から200年以上続く老舗企業の数なのです。
どうして日本だけが、このように傑出して多いのでしょうか。

その中でも、大阪の「金剛組」という建築会社は、何と飛鳥時代578年の創業で1400年以上続く世界最古の会社です。
日本には、1000年以上の老舗が7社、500年以上が39社、300年以上が605社あり、世界に7,000軒ある200年企業の半分は、わが国が占めているのです。100年以上ともなれば、22,000軒以上にものぼるといわれ、世界が驚愕したことだったのです。

  まほろばの取引先でも、「寺田本家」さんなどの蔵元は、何百年と息が長く、ことに微生物との関わりある所は、人の寿命と企業の伝統を長じさせてくれるようです。「醗酵」や「微生物」は、気長に待つ、「待ちの企業」、まさに長命のキーワードですね。  

  この老舗が、同じアジア圏で在りながら、こうも日本に多いのは何故でしょうか。  
 一つには、四方海に囲まれた「島国」で侵略戦争や民族紛争がなかったこと。  
 二つ目は、アジアでは稀少な価値観、「継続」を美徳とする心が受け継がれていること。
 三つ目は、他では下賎の職とされる「手仕事」や 「職人文化」を尊ぶ伝統が根付いていること。  
を、ジャーナリストでもある野村進教授は、上げています。そして、さらに、
1、時代の変化に即応できる適応力があること。柔軟  性なのでしょうか。
2、他者の血を受け入れる許容力があること。他国に  はない人を信頼するという美徳。
3、そして、己が本業を重視し、そこを外れることなく新規応用にも腐心する努力。
4、最後に最も大切な事は「分相応」、つまり「身の程を知れ」という拡大への警戒。
だったのです。





 日本の世界に誇る老舗・長寿会社を培う根底には、水清く緑豊かで四季折々の風物が人情機微を細やかに育て、戦乱が一時期あったにせよ、曲りなりにも象徴天皇制が護持されて来たことにより国民の精神的拠り所となっている事が上げられます。

 

   それにより、農漁業を本業とし、ほかの家業にも打ち込む気質が醸成されてお互いに助け合って来ました。そこには、温和で清明な国情民心が2000年以上の陶冶を経て、今日まで受け継がれて来たのです。この精神文化は、日本文化全般にも言えることです。類稀なる日本語の情緒性は、このような背景にあって洗練され成熟した結果です。

 歴史学者サミュエル・ハンチントンは著書「文明の衝突」の中で、世界の三大文明圏のキリスト教、儒教、イスラム教の他に、日本文明を加えるべきだと主張しています。
世界の宗教は、一神教によって成立し、一神教による争いで、今日の戦火混乱を招いて来ました。
日本には、八百万の神々が在し、全てに生命すなわち神を宿しているという汎神教的自然観を持っています。大宇宙を貫く一神的統一性とそのお方が生んだ森羅万象を尊ぶ多様性、寛容性。この一神的汎神性の融合こそ、他国にはありえない日本独特な世界観なのです。
それが、長久にして老舗を生み育てた素地ではないでしょうか。一口で言えば、日本そのものが、優しさ、慈しみなのです。

 人の寿命は天に在り、企業の存続もこれも命なのでしょう。ただ為すままに任せるしかありません。「まほろば」は老舗を目指すものでありませんが、日本的商道を背景に、本業を重んじ、適応力、許容力を涵養して、決して拡大路線を踏むことなく、今の今を踏みしめる。自分の器を省みて、決して拡げない鉄則を守る。
その「小国寡民」の真髄を志すものです。  



  先年、亡き祖父の親族の葬儀に、富士山の見える山梨県の古里、明見村を訪ねました。一介の無名の主婦、その葬儀に村中の人々1000人が弔いに列をなし、懇ろに手向けをしていた、その光景を見て、古代に紛れ込んだかと錯覚するほど、人情の厚さ温かさに感銘したのです。

  その直系本家は、82代も続いていました。祖父の実家は、今なお細細と絹織物で生計を立てていて、何代目になるか知りませんが、徐福が織物を伝えた地というから、2000年を越えるのでしょうか。
今も、明治の地番と変わらない2km四方の辺鄙な寒村の佇まい。他の地域とも交渉も少なく、若者も居心地よさに外には出ないという血族の濃さ。みな、今を満足して、今以上を望まない平安なその日暮らしに甘んじていたのです。  

  そこに、まほろばの理想郷「小国寡民」の典型を見た思いがしたのでした。 ここ札幌、しかも小さい西野や厚別という狭い地区。都会に残された小さな田園風景を守り、小さな店を守り、そして人々の命を守る食の仕事を末長く、息長く取り組んでみたいと願うばかりです。大きな発展を望まず、小さな歩幅でも、ささやかな幸せが、より多くの人々に降り注ぐことを、希望の光として歩んで参ります。  

 
  今年一年、心機一転して、また頑張らせていただきます。  

これまで、ありがとうございました。  
これからも、ありがとうございます。  

皆様のご多幸とご健康をお祈りして・・・・・・

        

       辛卯歳 正月吉日に記す


 

 
 

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