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まほろばだより−トピックス−
   
   3月11日、千年に一度の大震災が、この日本列島を襲いました。
 
 更に追い討ちをかけるように福島原発事故によって、人類史上類例のない放射能汚染が、全国民を恐怖のどん底に陥れました。周囲の汚染状況は日増しに深刻さを加え、今や回復するに絶望的な諦念が国内に漂っています。

 このような時、あのチェルノブイリ原発大事故で、日本の味噌が大量に輸出されたこと、今回の事故では、さらに増して欧州で味噌ブームが起こっていることをご存知でしょうか。

それは、今を遡る事66年前、原爆が投下された長崎。
その爆心地からわずか1・4km圏内の浦上第一病院では、患者が助かったという奇跡の物語が伝わったからなのです。秋月辰一郎医長は、玄米を実践、砂糖を避け塩を摂らせ、特に味噌を常食させていたのが、功を奏したと言われています。

 醗酵食品の重要性は、氏の著作『長崎原爆紀』『死の同心円』に書かれ、国の内外から注目を浴び、各研究機関で研究されて、今や味噌は世界の冠たる健康食品になったのです。
 
   この日本の伝統食品が、今日の悲劇的様相を、少しでも緩和改善する道を開くのであれば、日本人として、こんなに嬉しいことはありません。

 ここに、まほろばは、新しいタイプの総合味噌を開発して、世に送り出そうとしています。ついに、夢の味噌が完成したのです!  

   


 
   思えば、15年ほど前、友人を介して秋田産「三重麹味噌」の存在を知りました。

 その余りの美味しさに唸りましたが、その秘密は蔵元の腕の凄さは言うまでもなく、大豆1に対して米麹が3という想像外の配合にあった訳です。
村の名主さんの「庄屋贅沢みそ」と呼ばれるほど、米所秋田ならではの伝統的御当地味噌だったのです。

 そして、これも20年ほど前、愛媛伊予松山の福岡自然農園から戴いた「麦味噌」。
この旨さは、また格別で、若い頃信州の知人宅でご馳走になった田舎味噌が髣髴として思い出されました。
今は亡き和田翁の仕込み技術は言うに及ばず、故正信翁の米麦交播の畑で育った裸麦の生命力は、自然農法の世界的大家としての象徴でもあります。
 まほろばにとって、この二つの傑作を一つに出来ないか、という長年の夢がありました。

 それが、ここに「New『へうげ味噌』」として実現したのです。
しかも、3倍から4倍麹というかつてない割合で、一層風味が増したのです。



   

 
 

 「ハッピーヒル」(福岡の英語訳)、「福岡正信の米」と言えば、世界中で垂涎の的であり、国内でも入手し難く、まほろばで販売させて戴いていること自体有り得ないことです。
さらに、その幻の米を使うことは、通常では考えられませんでした。
また、その畑で種が更新され続けている裸麦が使えることも奇跡的なことです。

 この恩恵を少しでも多くの皆様にお裾分け出来ますように、味噌加工の形をとりました。
しかし、絶対量が福岡さんの米麦だけでは足りませんので、米は余市の金子農園の有機JAS「ゆきひかり」を使用。これは粘りが少なく麹にするには最適ということです。

 また、麦は、福岡さんの「萬年星」に匹敵するのは、北海道訓子府の伊藤秀幸さんの麦しか考えられませんでした。
道で開発された超強力麦「ゆめちから」。
40〜50年もの長い間、無肥料、無農薬で畑作に取り組んで来た「畑の哲人」と言われて来た方の作です。


 蔵元の羽場さんとしても、麦麹を造るのは初めての試みでしたが、長年の職人技は難なく之を最上の品質に仕上げました。
これをミックスしての米麦味噌の味わいは、完成後すぐお電話を頂くほど、ご自身も感動されておられたのです。

 






























 
   

   通常、味噌の豆と言えば、大豆と相場が決まっています。
枝豆出荷の時期、山形県特産のダダ茶豆は、抜きん出た深い味わいで、大豆の中でも別格です。

  この茶豆を味噌で仕込むと、どんなにか美味であろうか、と想像します。さらに、まほろば自然農園でさまざまな豆類を生産して現場を見て、これを混合して仕込んではきました。

 あの大きな花豆が味噌になることなど思いもよらない面白い発想です。そこで、集めに集めた数が17種類(畑別で重複するものあり)にも上りました。


 まほろば自然農園(無農薬・無化学肥料・自家採種)では、10種混合で、「紫花豆」「白花豆」「うずら豆」「とら豆」「白ささげ」「黒豆」「茶豆」「大平ささげ」「王胡隠元」「三色隠元」。

 北海道・剣淵町の「いのちを守る大地の会」(有機豆)では5種混合の「鞍かけ大豆」「青大豆」「茶大豆」「黒豆」「黒豆別種」。

 北海道・雨竜町の川本隆幸農園(有機豆)の「鶴の子大豆」。

北海道帯広・折笠健農園(有機豆)の「大袖の舞」。
(この二種は、高級納豆の原料となります)

この計17種類の豆たちが、複雑で豊かなハーモニーをそれぞれ響かせ、かつて聴いた事のない美しいメロディを奏でるのです。






 
 

 更に、味の決め手は、塩にもあります。まほろばオリジナル「七五三塩」。

 世界の七大海、五大陸、三大山から集めた海水塩、岩塩、湖水塩の24種類を混合したミックス塩を、惜しげもなく投入しました。

 

   このように、多種多様な材料を使った味噌は、日本の歴史上(無論、世界的にも)有り得なかったことだと思います。

 その記念碑的な味噌「へうげみそ」は、食卓を豊かに彩り、話題に花を咲かせ、味噌の効用を一層促進するものと信じます。




 
   羽場麹店のある秋田県横手市は、古から日本有数の米所、酒処で、南部杜氏の蔵人が多く集まる所です。

 小泉武夫東京農業大学名誉教授が顧問の「全国発酵食品サミット」も横手で開かれたほど、全国でも稀に見る醸造の街です。
それは一つには天下の名水が町を縦横に流れているからです。
この「栗駒山系伏流水」が酒米、銘酒を育てています。

 更に、その水に磨きをかけるべく、まほろば『エリクサー』で浄化した水を、洗い水から仕込み水まで使ったのが、この「へうげ味噌」なのです。

 まさに味噌の母水となって、一層醗酵に拍車をかけて醸成されたのです。

 



 
 
 

   

 

 

 これらの複雑多岐にわたっての組み合わせ。
個々の特性を活かしながら、全体でバランスを取りつつ量目を決め、微妙な味わいの違い、絶妙なタイミングを予想することは、至難の業です。

 蔵元の職人さんにしても、新しい試みを想定することは、た易いことではありません。これを可能にしてくれたのがまほろばの0―1テストでした。

 全くの本格的味噌作りの経験も無い私共が、試行錯誤なく自信を持って、羽場さんにレシピを出せたのも、0―1テストのお蔭でした。

 本番一回きりの賭け勝負のような決断で、見事これが成功したのです。
これは、これまでエリクサーや他のオリジナル商品製作、農園営農での経験の蓄積が成し得たことだと思います。
改めて0―1テストの精妙な判断力に感謝します。




 
   原価を考えず、只管、理想と夢の味噌作りを追い求めて仕上がったのが、この「へうげ味噌」です。
当然、算出する値段は、相当なものに膨れ上がりました。

 これを、通常通り値付けすれば、途方もない価格になります。
そこで、前回の物より、幾分値上げさせて頂きましたが、ギリギリの線で抑え、広く行き渡るように設定しました。

この前後の実情を、切にご理解ご配慮戴きますことを、よろしくお願い申し上げます。

 「一期一会」、来年再びと、この材料が揃うとも限らず、どうぞ今回最後の味と思い定めて味わって頂きますよう、
 只今の一碗をご堪能下さいませ。
                         (まほろば主人)






 隠し味?!

  この世にあらんや、この味わいぞ!!
「へうげみそ」+「麻の実ペースト」 →「この世の最高の味わい」と思われるほど美味この上なし!!

和・洋・中いずれにも、合います!!
   
   
 


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