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2007年02月03日

●恵方巻き

恵方巻き2.jpg

今日は、節分。
和の鉄人、橋本シェフが早朝から出て来て
張り切って「恵方巻」作りに熱中!!

彼は、面白い人物で、色々な職種を巡り
名のある居酒屋店長を任されるなど百戦錬磨の達人、
なかなかのグッドセンス。

しかも、精神世界大好き人間で、
まほろばでは、水を得た魚のように、
ウキウキ・ニコニコして働く。
その彼が作る「恵方巻」が去年、
たいそう好評で、それに気を良くして
今年は倍増計画、果たして売れるかな?
ちなみに、「恵方巻き」のいわれを調べてみた。

恵方巻き(えほうまき)とは、節分に食べる太巻きの事。商売繁盛、無病息災、願い事が叶う、その年必ず幸運が訪れる、厄落とし等の意味を持つ。「恵方寿司」とも呼ばれる。
節分の夜にその年の恵方(歳徳神の在する方位)に向かって、目を閉じて願い事を思い浮かべながら太巻きをまるかぶり(関西方言で「まるかじり」の意)するのが習わしとされる。食べている間は、無言でなければならない。
七福神に因んで、かんぴょう、キュウリ、シイタケ、伊達巻、うなぎ、でんぶ等七種類の具を入れて、福を食べるという意味合いもあるらしい。「福を巻き込む」という説明もある。
また諺・『鬼に金棒』の金棒に見立てて、節分の豆まきで追い出した鬼が落としていった金棒を体に取り入れる事で、無病息災・商売繁盛…など、自身や自身を取り巻く環境に対し、抵抗増大や窮地打破などの意味合いがもたれたとされる。
ちなみに、今年の恵方は北北西!

恵方巻き1.jpg


・・・・だ、そうである。
どうも、スーパーがはじめた商戦アイデアらしい。
そのおこぼれを、貰っているのかな。
方位も金運が開き、楽チン楽チンの一年かな。

占いも、南が良いといえば、南になびき、
北が良いといえば、北に走る。

人間って、カワイイと言うか、面白い!!

私も、告白すると、一時000に凝った事があったっけ。
やり始めるのと、凝り性なので徹底する。
しかし、その道五十年の大先生の家を訪ねて見て、
余りにも、その暮らしぶりが、
哀れなのを目撃して
その途端に、目が覚めた。

p-rokuso2[1].jpg(雪舟画:重文「六祖慧能図」無学祖元賛)

昔宋代、中国に慧能という大善知識が出現された。

小さい頃から、母独り子一人の貧しい生活を
薪売りで忍んでいた。
もちろん、無学文盲で、経を読めるわけではない。
それが、寺の外で「金剛経」の読経を聞いて、
感ずる所があり、俄かに発心した。
即、寺の領袖、弘忍祖の門を直かに叩いた。

すると、弘忍は、
「嶺南人は野蛮な地だから、仏にはなれない。
さっさと、帰れ!!」
と、言い放った。

すると、透かさず、慧能、
「人に南北あれど、仏性に南北なし!!」
と切り替えした。

この一言で、弘忍は慧能の法器を見抜き、
入門を許すのだが、
おそらく、この時、彼は自分の跡継ぎだと、直感したと思う。

実に、この慧能こそ達磨以前以後の大器で、
日本の禅の本流、その人であった。

しかし、胸のすく見事な問答だな。
今風にいえば、
「スゲー、カッコイイ!!」
となる。

さらに、頓悟禅、
「学問も修行も必要ない」、
となると、随分親し味を感じ、
「自分に近いぞー」、
と思い違いをする。
しかし、元々の器が違うから、
と諦める。

だが、だが、
「そういう分別が、いかんのじゃー
喝(カツー)−−−!!」
と慧能祖に、言われそー。

脳裏にかすめる風景をよそに、
北北西に向かって
恵方巻きを、ガブリとかぶりつき、
ニヤリと笑いながら、
振り返って、
仕事を続けた。

コメント

昼食を待つ魯山人のもとへ
このままそっと持っていきたくなりますね。
食に美の本質を見いだそうとした魯山人。
器と食材が醸し出す絶妙の絵柄の向こうに
永遠の囁きを求め続けていたのでしょうね。
いつもここに現成しているのに
あまりに当たり前すぎて見逃されているもの・・・・・。
文字通り身も心も満たされるようで
本当においしそうです。
ごちそうさまでした。


慧能祖はさすがですね、でもどんな人にも大器の素養は隠されていると思います。
全ての人が仏性を現して、皆が幸せになる世になるといいなと思います。

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