●岩本英希 画伯
新年会の後、輪島シェフの奥様のお父様、岩本英希画伯のお家兼ギャラリーを訪問。
店からすぐの別荘で、そこから見る恵庭岳は
何も遮る物がなく、絶景である。
岩本御夫妻とのお付き合いも長く、絵画を観る目も培われた。
歯科医としても世界的名医として知られ、
また、画の取り組みは比較的遅いものの、
その評価が半端な画人ではなかった。
1992年「国際グランプリ大賞」を受賞、
ルイ十四世のイーゼルに飾られる名誉を戴かれた。
「フランス芸術大賞」など、毎年欧米から受賞される
その数々には、当時驚かされるばかりだった。
ゴッホやピカソなどの名画を収蔵する「テッセンコレクション」に
永久保存される例が、スペイン・スイスなどなど欧州各国で続いた。
最早、押しも押されもせぬ国際的評価を得た
世界の巨匠となられた。
国内より、海外での評価が高く、
一号(はがき大)が60万円で、ギャラリーには
2000万円の絵画がゴロゴロしていて、
とても庶民の手には届かないものになっている。
画の評価が高過ぎて、反って困っていらっしゃるという、
どうにも売れない芸術家の中では、うらやましい限りの
夢のような話でもある。
付き合う人々も、各国の首脳や著名人やアーティスト。
写真をみせて戴いても、その格の違いに驚く。
私も以前、画伯のリトグラフを購入させて頂いたことがあったが、
今では高嶺の花で、生唾を呑むばかりだ。
今年、開催される洞爺湖サミット。
国の要請で、各国首脳人に贈られるリトグラフとその原画を見せて戴いた。
その画室にみな案内され、画家の部屋とはこういう風かと感慨ひとしお。
シャガールばりのまばゆい光彩の豊かな夢の中に
浮遊した構図に心身が溶け入るようだ。
シラク大統領とホワイトハウスに贈られた「富士」のリトグラフは、
実に素晴らしく、歴史に遺るものであろう。
一挙に30人も押し寄せ、快く受け入れて下さったことに深謝。
さらに、岩本画伯の評価が日本中に広がらんことを。