●「訶子・かし」染め 顛末
一年越しの想いがようやく叶った。
それは染めのこと。
一年前入社した染めと織りを志す小平恵美さんとの共同作業。
彼女は昨日晴れて結婚式を挙げ、明後日、永住の地・八丈島に向かう。
伝統工芸「黄八丈」伝承のために骨を埋めに旅立つ。
「ミニ結」を包む巾着を縛る組み紐。
その絹糸を「訶子(かし)」の実で染め上げる。
訶子との出会いは、チベットの旅先だった。
その詳細は後日話したい。
チベット医学、漢方、アーユルベーダーで、万能薬として広く伝承されて来た。
遠く釈尊の時代、糞のように捨てられたボロ布をつなぎ合わせて作った袈裟・
「糞掃衣(ふんぞうえ)」を着るを習いとして、その染料が訶子、アルラだった。
また、鑑真和上によって日本にもたらされた訶子は、
室町時代、新年や慶事の席の床に「訶梨勒(かりろく)」として袋物が飾られた。
魔除けの縁起物として珍重されて来たのだ。
それを、丹念に実を砕き、エリクサー水に漬け、そして色止めして干す。
そして、名匠の手で組み紐にして、麻袋を縛り、小さな「可愛結(かわゆい)」を包む。
実に何人もの人の手を経て、結が完成される。
小さな結晶体、「可愛結」には多くの人々の想いが詰まっている。
ちなみに、トータル・ヘルス・デザインさんでは、
この「可愛結」の無料プレゼントキャンペーンを向こう一ヶ月実施される。
その後、この訶子染め巾着入りのを、正式に販売する予定。
http://www.thd-web.jp/site/kyoto-annai/book.html
染め上がった絹糸の、
恵美さんの置き土産を眺めて、
これから私一人で染めなければ、と思っては、嘆息した。
それにしても、昨日の心こもった手作り結婚式。
恵美さん、
身も心も「黄八丈」に捧げ、八丈島で無形文化財となって、
故郷に自分で染め織った錦を以って、飾って欲しい。
そして一年、まほろば農園で逞しく鍛え抜いた
大畑君と横糸・縦糸を交えながら
幸せな家庭の愛の反物が織り上がるよう祈ります。
あ・り・が・と・う!!
お・め・で・と・う!!
コメント
たおやかな女性ですね。
ご結婚 おめでとうございます。
いつか八丈島に行ってお話してみたいです。
宮下社長、いいご縁でしたね。
いつでもそういうご縁にあふれて
いますね。なによりもすてきな事ですね。
Posted by: 梅子 | 2008年03月17日 21:39
かわゆい。。。この訶子染め巾着入りのを、正式に販売する
いいですねーーーほしくなります。
八丈島で是非がんばってほしいですね。まっすぐに伸びていかれると思います。
宮下社長いいご縁ですね。
そんな風なすてきなご縁にあふれたまほろばさん♪
Posted by: 梅子 | 2008年03月17日 21:42