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2008年04月18日

●笑って大往生

朝日俊彦さん.jpg

朝方、石丸さんからのメールに
あるお医者さんの講演会の動画が添付されて来た。
朝日俊彦さんという泌尿器科の先生であった。

もう何年ぶりだろうか。
こんなにお腹を抱えて笑ったのは。

私達は、健康とか、老死とか、人生とか、
深刻に、しかも大真面目に考えたり、話したりする。

しかし、肩の力を抜いて、
老いることも、患うことも、死ぬことも、
あるがままに、受け入れることで、
怖れがなくなり、淡々と生きられるという。

「そこそこに死ぬ」
というのが、最もいいらしい。
決して長生きが、幸せとは限らないのだ。

どうにも出来ない病気もあって、
どう治すより、いかに死ぬか、
という覚悟を持つことの方が大切だという。

http://www.hone-kenko.org/movie/hone_0002.htm

この話の中で、三途の川が出てくる。
患者さんが、先生に、自分の状態がどうか、聞いたそうだ。
すると、先生は「順調ですよ」と答えたという。すると、患者さんは、
「何が順調なんですか」と問うたと言う。すかさず、
「三途の川へ順調に向かっていますよ」と正直に答えたらしい。

あるおばあさんが、「三途の川は深いか」と聞いたという。すると、
「生前、行いが良ければ浅瀬だし、悪ければ深みだよ」と答えると
「自分は、泳げないから溺れそうな気がする」と言った。
それから、半年かけてスイミングスクールに通い、
遂に泳げるようになって、
「先生、安心して三途の川に往けます」と明るく告げたという。

安心が増えて、死ぬ覚悟が出来たのだ。
何か、落語を聴くより、面白おかしく、
人に話するのに、言葉の先に笑いが飛び出して、
不謹慎な自分に、始末が置けなかった。

大往生.jpg


私が、中学2年生の時、母親を膵臓ガンで亡くした。
その頃、本で、ある人が亡くなって三途の川の前まで往った時、
誰かの声に引き止められて、
そこを引き返して来たため、お棺から甦った、という話を知った。
もう絶望的な母親の耳元で、
「母さん、川に行ったら、絶対引き返すんだよ!」
と真顔で囁くと、
「三途の川のことかい」と聞き返し、
何を馬鹿なことを言うの、という顔をされたのを今なお覚えている。

母は、もう自分は死ぬ覚悟で、一切を諦めていたので、
襲い掛かる激痛と闘い尽くした末に、
気はしっかりと、心は平静だったのだろう。
既に、死を迎え入れていた。
子供心ながら、最期は見事な往生だった、と思ったのだ。

人は、ヒタヒタと老いの時を迎え、病を供にし、
コツコツとして死の岸に渡る。

全ては、花が落ちるように、葉が散るように。

先日のしいのみ学園の昇地先生のような100歳もなお短しとし、
あるいは一方、50も未だ長しとする人もいるのだろう。

しかし、それぞれにそれぞれが良いのだろう。
各々の時節なのだろう。
それが、自然なのだろう。

しかし、今日笑い転げた自分がまた可笑しかった。
その笑える自分が幸せだった。

何時、いかなる時も、
笑って生きることが一番、
と、今日教えて戴いたのだ。

コメント

私も自称いかれぽんち♪な自分より10歳も年下の友人に「祈るより何より、笑うことが一番天の理にかなっているのだ」といわれ、その日はゲラゲラ笑ったら心にあった小さな憂いやもろもろのまがごと、罪穢れまでとれた経験があります。
とにかく笑いましょう、あほばなしは実はすごい智恵の元です。

すみません、この登録の順番、
どうやればいいのでしょうか?

どうしてみっつもでるのか
さくじょしていただけますか?
ごめんなさいーー。

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