●泥まみれの手のままで・・・・
NHKスペシャル「インドの衝撃」“貧困層”を狙え〜過熱する超低価格ビジネス〜 を観て、しばし複雑な心境になった。
9億の人口のうち7億も占める農村地帯、そして貧困層。
今まで、泥で髪を洗い、手を洗った自給自足の生活に入り込む石鹸ビジネス。
小学校の子供たちに、石鹸で手を洗う習慣性を洗脳する戦略。
今まで、お金を稼いだことのない農村主婦に、金を得る歓びを与える企業。
次第に何千年も続いた伝統的生活が崩れ始めつつある。
携帯電話を持つ農民、何を切羽詰まって話すのか。
カラーテレビに大喜びし、生活が一変してしまった家庭。
格安でインターネットを巡らし、農家と直接取引を始める巨大IT企業。
1台25万円の超低価格の新車販売に色めき立つ群衆。
自分は今、現代文明の恩恵にドップリ漬かりながら、インドの文明化を嘆くのは可笑しい構図である。
しかし、中国の高度成長の次は、インドもかと思うと、地球資源は明らかに何も無い奈落の底に向っている、と思われた。
今なお8億人が1日2ドル以下で暮らすインド。
特に農村は貧困層が多く、政治・経済の最大の課題とされて来たが。
そこに企業が次々と進出、貧困層を対象とした商品やニュービジネスを展開。
低価格・小容量の商品を続々投入して貧困層のシェア獲得を狙う。
伝統的な農村の風景が変わり始めている。
世界40億人、圧倒的な数と成長性を秘める貧困市場へ世界企業が雪崩込む。
文明の甘味の最後に、致命的な苦味がある。
それは死に至る毒気でもある。
一度舐めたら、止められなくなる、取り返しがつかなくなる。
自ら責任の取れない貧困への憐れみが、
反って彼等のこれからに悲劇を生むだろう。
富裕層から見て、貧民層という差別が生まれる。
これが貧民層という概念がなく、
自給自足で事足りるのであれば、
憂い煩いもなく、静かに生まれ、静かに生を終える一生。
それが、何千年も続くインドの生活。
出来れば、そっとそのままにして欲しかった。
石鹸で聖なる大地を穢すより、泥は泥のままで。
手はその泥まみれの手のままで、あって欲しい・・・・
私達のように、なって欲しくないと・・・・・・・・・・・
コメント
文明の波がインドに帰る時レムリアの文明もムーの文明もアトラんテスの文明も終わりいよいよ我々の文明もアメリカとイスラエルがイランに核を使う時インドから核がイランに飛んで文明の終わり。・・・・・・ということですか
Posted by: 首藤尚丈 | 2008年07月21日 12:30
文明の波がインドに帰る時レムリアの文明もムーの文明もアトラんテスの文明も終わりいよいよ我々の文明もアメリカとイスラエルがイランに核を使う時インドから核がイランに飛んで文明の終わり。・・・・・・ということですか
Posted by: 首藤尚丈 | 2008年07月21日 12:30