●トニー独唱会 大成功!
アンソニー・ブラウンさん(通称トニー)の独唱会が、昨晩行われた。
50名もの聴衆の皆さんがお越しになった。
気の毒なくらい狭い講話室での、日本での第一回のリサイタル。
しかし、とても愛に満ちた、熱い時間を共有した。
ある何人かの方は、会場に入ると、温かく込上げるものがあって泣けて来たという。
それほど、トニーの語りかけ、訴えかけるメッセージの真実が、
肌の色を越え、国を越え、言葉を越えて、皆の心に飛び込んで来たのだろう。
プログラムをみて、馴染みの無い曲名に、反応はどうかな、
との懸念もすぐ吹っ飛んでしまった。
終ってみて、起伏に富む、実に飽きさせない内容だった。
一曲一曲の解説が、より歌の背景に思いを馳せるのに効を奏し、とても理解を助けてくれた。
これも、愛妻エリカさんの献身的なサポートと名訳が皆の心を掴んだためだ。
彼女が渡米前にプレゼントしてくれたパステル画が壁にかかり、
今日もなお、色褪せることなく、トニーの声を支えてくれていた。
伴奏の渡邉亜樹子さんは、歌手を引き立てるに控えめに抑え、
それでいて繊細なタッチは、電子ピアノの弊を補うに余りあった。
今日の参加者は、音楽関係者も多く、世界を股にかけてピアノ演奏している青年や、
芸大出の美術アーティストやエンジニア、声楽家、作曲家と多彩だった。
そんなプロにも、トニーの歌声は、何物をも越えて迫るものがあったのだ。
四曲ほど、聴衆と合唱するフレーズがあって、それが一層親近感と盛り上がりを見せた。
黒人霊歌が歌い継がれて来た歴史に刻まれた悲しみを
時代や場所を越えて、一番深い心の底を、
共有し共感したその夕べは、
トニーにとっても、我々にとっても、切なく哀しくも嬉しいことだった。
音楽は、瞬時にしてあらゆる壁を越えられる素晴らしい神の賜り物だ。
12月2日には、帰国される。
10・9、12・1に、大谷記念ホールで、木村雅信教授の肝いりで歌われる。
先生は作曲家でピアニスト、ご夫婦でまほろばの長年のお客様でもある。
先日晴れて環境モデル都市に選ばれた下川町の春日さんも参加されて、
町での開催を計画している。
イデア・ワークスの酒井さん主催の村上和雄先生、ウォン・ウィンツァンさんとの
講演演奏会で、30日彼との邂逅でどんなことが起こるか楽しみだ。
また、寺山先生との出会いも心待ちにしている。
平和の大使・トニーが、世界市民(Citizen of the World)として、
人々や国々を一つに繋げる使命を、日本各地で遂げられることを、切に祈りたい。
少人数の集まりでも、喜んで歌うとのこと。
彼の歌声が、平和の架け橋となって、多くの方々が、その橋を渡りますように。
どうぞ、こぞって手作りコンサートに名乗りを上げてください。
来る9月13日(土)、再びまほろばで同じプログラムで開催します。
昨晩来れなかった方は、お誘い合わせの上、起こし下さいませ。