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2008年10月23日

●旨し珍し味道中6、「マッカムりんご」

リンゴ園.jpg

いよいよ、土大根の時期ともなれば、
思い出すのが、秋雨に濡れながらの配達。
店前に山のように積まれた大根。
それを車に運んで、一軒一軒十本一縛りの束の大根を運ぶ。

そんな時、助手席に一個のリンゴを転がして、
運転しながら口にほおばる。
「パリッ!!」
この歯切れ、この歯ごたえの良いリンゴの名は?
「マッカム!」
おそらく、どなたも聞いたことがないだろう。

この中早生のリンゴは、私の大の好物で、
「リンゴの中で何を一番に選ぶか?」と問われれば、
躊躇なく私は、大声で「マッカム、マッカム・・・・!!」と叫ぶだろう。

これはおそらく北海道で齋藤リンゴ園さん一軒しか、作っていない。
つまり、秘密のリンゴなのだ。
まさに秘中の秘で、今日公開するのに、悩んで一晩寝られなかった!!(笑い)
こんなに美味しいリンゴ、何で普及しないのか不思議でならない。
現に、リンゴ問屋や荷受、仲買の専門家に聞いても皆知らないと言う。

齋藤さんの園にも1,2本しかないので、
せいぜい2週間で姿を消す、本当に幻のリンゴなのだ。

マッカム 5.jpg

私の子供の時、親が部屋にドーンと木箱の「旭リンゴ」を置いてくれた。
まさに食べ放題で、この季節になると、皮ごと「パリ、パリ」食べれる
「旭」が大好きになってしまっていた。
この旭、早生系で肉質が柔らかいので、内地では余り知られていない。

その旭系統で、さらに美味しくしたのがこの「マッカム」なのだ。
「マッカム」は何処から来たのか、知る由もないのだが、唯一ヒントは、
この旭はカナダのオンタリオ原産、米国名が、
あのCP会社「Macintosh/マッキントッシュ」なのだ。

すると、「マッカム」はミズーリ州マッカムが原産地なのかもしれない。
こうやって、細々ながら北海道に根付いていることが、不思議で神秘的ですらある。

明治初期に、北海道開拓吏によってアメリカから導入された「旭」。
現在では収穫量が激減してリンゴ全体の0.1%未満になったという。
何故か、クラーク博士の時代にトリップするようで、果たしてその近辺で、
マッカムの苗が一緒にやって来たのかもしれない。

昨日放映していた、果肉が変色しないポリフェノールも酵素も少ない「あおり27」より、
「マッカム」を普及して欲しいと願うや切なるモノがある。

マッカム 1.jpg

コメント

この前から旨し珍し味道中をみて あれもこれもぜひ味わってみたいと思っています。
マッカムも是非皮ごとあじわってみたいです。
昔 長野のスターキングが 箱に入った籾殻の風景を思い出しました。

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