« 「Deep Peace」コンサートに是非!! | メイン | ジョイントコンサートと『数え歌』 »

2008年11月19日

●つけづけ漬物かわら版 7 「白菜・キャベツ」

漬物 白菜.jpg

明日、寒波が北国を襲う。
畑の野菜をとり入れに大わらわだ。
収穫を前に、非情な天候が、苦労を泡にすることがある。

老子は「天地は不仁なり・・・・」と説いている。
情けを知らぬ不仁である自然は、時として多くの人命さえ奪う。
所として、一物も実らせない大地もある。

この大自然の営みの全てが愛というには、年月が要る。
人生の善きも悪しきも全て善しというには、年輪が要る。

白菜は、後4,5日寒さが襲わねば、ほとんどが巻いて来るのだが。
しかし、明日からの寒波で、あと2000個畑に残っているが、
1/3の700個ほど収穫されて、あとの2/3は雪の下で、
来春ナ花になる運命だ。

これが、天地の不仁にして仁なる所かもしれない。
人の不幸と思っていることが、後々幸いの種を撒いていることを知る。
思うにならないことは、案外流れに棹差さずに任せるのが良いかもしれない。

漬物 白菜 2.jpg

大根を干し、漬け終わったら、白菜漬け・キャベツの切り漬けも兼ねて始まる。
農園の白菜やキャベツは特に人気で、我先にと無くなり、嬉しい悲鳴。
白菜の巻きがしっかりしたものを皆さん選ばられるが、
実は巻きが緩い方が旨いと言うことを、
今回の「まほろば農園たより」で報告している。

http://www.mahoroba-jp.net/farm/nouendayori.html

今朝、米を運んで下さった栗山の寺島さんも白菜栽培のプロで、
巻きがしっかり撒いているものは、寒波にあうと茶色に腐ってしまうが、
巻きが甘いと、凍結が来ても、間隙があるので腐らずに、
反って成長して味が甘くなる、と言われた。

このギリギリの生命線で育つ白菜はことの他美味なのだ。
温暖な春夏の物は、比して何と味気ないことか。
キムチにしても旨味が全く違う格段の差に驚かれるだろう。
艱難汝を玉にするというが、寒さひもじさは白菜を極上の食材に仕立てる。

漬物 キャベツ.jpg

キャベツは通常、無農薬で栽培すると虫食いが酷くなるので、
正品は出来ない、と言われている。
だが、これも驚くことだが、きれいな玉になってる。
しかし、あと200個しかない。
小カブは1000個、聖護院は500個を残すのみ。

青菜類の小松菜、水菜、チンゲン、ターツァイなど沢山出来ている。
凍結が入って、戻らなければ全滅。
多少入っても、戻れば12月半ばまであるだろうか。
本当に山の野菜たちは逞しい!!
寒さを物ともせず、成長する姿は感動的ですらある。

ハウスの中では、大根が一杯積まれて、
来春まで貯蔵される。
歳を越した大根は甘味が増して、それは旨くなる。

大球 外山さん2.jpg

店には、大球の超特大キャベツが並べられている。
10〜20kg、50〜80cmにもなるお化けキャベツで、切り漬けに使われる。
5月に播種され、半年かけて10、11月に収穫される。
フランスのチーズ名匠モランさんが、これを見て彼の地でも育てたいと、
種を送ったことがある。その後どうしただろうか。

あと少し12月の声も聞けば、漬物仕込みも終わりを告げる。
このシリーズも一段落となる。

漬物 農園風景.jpg


コメントする