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2009年01月13日

●ケイタ焼き U ケイタ礼賛

ケイタ作品 壺.jpg
(壺/焼き〆 ¥31.500)

ケイタ礼賛.jpg

                                 まほろば主人

ケイタさんの焼き物を扱ってから随分になる。
しかし、売れゆきは今一つかんばしくない。何故だろう。
登り窯での焼き締めにしては、決して高価であるとは思えないのだが。
私は、真面目に歴史に遺る器だと信じて疑わない。

器は、しまうものでなく使うもの。
毎日使い込んでなかなかあきるどころか、
造形や色調の深まり行くゆらぎに、いよいよタメ息をつくばがりだ。

多くは、自分の内なる私的イメージを表出しようとする。
しかし、ケイタさんは外なる意志に任せて、出来る限り自分をはさまない。

本当の作り手は、大自然にあると信じている。
当たり前といえぱそれまでだが、そこを認識出来て作風とする処が、
じつは常人でない所以だ。

それは、自然農法の大家、福岡(正信)先生の人為を去ると同義であり、
又、ケイタさんは、福岡先生を師表と仰いでいる。

百姓は、自然との只の仲介者にすぎないと、語られるのと同じように、
陶工も又、自然の下僕でしかない。
そこに甘んずる事を快しとする。
だから気楽である。
肩ひじ張らなくてよい。

意匠を凝す心も、小細工を弄する要もない。
何の理屈も、深刻な思い入れさえ要らない。

土に任せ、火に任せ、神に任せ、偶然に任す。
それ以上の何が要るだろうか。

作為を忘れた時、偶然のダイナミズムという神の手が、天工の名を下す。
 器はあなたに語りかける。
「人生、なるようにしかならない」と。

「クヨクヨ、アクセクせずに、ゆったりと生きるがよい」と。
かくて、器は心を癒す名器となる。

ケイタ作品 茶碗.jpg
(茶碗 ¥10.500)

ケイタ作品 湯のみ.jpg
(ビルマグ ¥15.750  湯呑 ¥5.250 共に焼き〆)

ケイタ作品 碗.jpg
(片口 ¥10.500 碗 ¥21.000 共に焼き〆)

まほろばに常設しております。

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