« 片山雄介さん!!! | メイン | 小尾君の奮闘 »

2009年03月29日

●酒庵「藍」さん店仕舞

藍 1.jpg

酒庵「藍」さんが、4月一杯で暖簾を下ろすとの知らせがあった。
古代染めの吉岡幸雄さんと盃を酌み交わしたり、
或いは、店の慰安会に使わせて戴くなど、
手が籠り、しかも格調のある料理の数々に、
声を挙げて、何時も舌鼓を打っていた。

藍 2.jpg

札幌から、また一つこのような灯が消えるのは、
眞に惜しく寂しい。
女将の米村さんは、風流の人で、
手紙の文一つとっても、
さりげない工夫が心に届く。

藍 3.jpg

陶磁器に詳しく、金継ぎを自らされるなど、
日本の文物に対しての造詣は深い。
当然、調理も伝統的懐石膳、食養膳の
京風から北海道の郷土料理まで、
さまざまな手を見せて下さる。

藍 4.jpg

先の桃の節句から古雛や民芸雛のコレクションを店内に飾り、
最後のシーンとして別れを惜しんでいる。
古典への涵養も、現代作家の賛美も二つながら
良き物は良しとして手元に置く。

藍 5.jpg

かような人の味と人柄に接する機会が、
これから少なくなるのかと思うと、
哀しくも寂しい想いが募る。

藍 6.jpg
藍 7.jpg

可能なれば、後残された日々を惜しみつつ、
短き暖簾を潜られんことを、望みたい。

藍 8.jpg
藍 11.jpg

酒庵「藍」
札幌市中央区南5条西18丁目2-32
011-551-9044

藍 10.jpg

コメントする