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2009年08月18日

●魂の料理

富士山 墓参り 1 授産所 2.jpg

東京での講演後、山梨県・石和温泉の洗剤工場を訪ねた。
スピカさんの馬場社長から、身体知的障害者授産所「忠恕会」を案内される。
洗剤の製造から充填まで、一貫した生産ラインで彼らは生き生きと働く。
企業と福祉の理想的な一体経営を垣間見て、
まほろばでの更なる展開を思った。

今、まほろばはオリジナル洗剤造りに取り組んでいるが、
なかなかハードルが幾重にも立ちはだかって、
越えるに難しいものがある。
新商品は簡単にデビューしているように見えるが、その裏での苦労を知る。
果たして完成するか、今その酵素作りを試みている。

富士山 墓参り 1 授産所 1.jpg
(忠恕会の戸澤義照理事長とみなさん)

その後、富士吉田の親戚に墓参りすべく河口湖を巡って夕食をとろうとした。
以前、一度食べたことのある自然食のレストランがあったはずと探し回った。
やっとの事で、辿り着いたが、予約制。
どうにか直前申し込みで、入ることが出来た。

現地の人に聞いても、ほとんどの人が知らない。
名もない店、シェフであった。
しかし、その出される一品一品に魂が宿っていると言えば大袈裟だろうか。
さしもの私も唸った。
こんな感銘と言おうか、出逢いはめったに無いなーと正直思った。

romarann.jpg

ご夫婦二人でまかなっている「ロマラン」の加藤泰森オ−ナーシェフ。
聞けば、フランスで修行した訳でも、東京の名立たるレストランに居た訳でもなく、
ただ地元のホテルで勤めていたというだけであった。

何か、野菜の一味一味に芯があり、微妙な味わいの違いに驚いた。
それは、何故だか分かったのだ。
百坪の畑を持って、毎日野菜作りに精を出している、ということだ。

厨房で、何分かかけて一品を作る。
しかし、加藤さんは言わば、3ヶ月から半年かけて、
いや、土作りから数えると何年もかけて一品を食卓に載せるのだ。
料理は既に、土との会話から始まっていた。

途中、来客があったが、丁重にお断りしていた。
予約のお客様お一人お一人にご満足戴けるよう全てに配慮するから。
突然のお客様には充分なる対応が出来ないからという。
かと言って、決して高くは無いのだ。

そこに、料理人というか、職人の真骨頂を見た思いだ。
いわば、料理の原点を見たのだった。
それは家庭料理の心でもあろう。
見た目もあろうが、食への愛情が一杯詰まっているような満足感が、
押し寄せてくるのだ。
機会があれば、是非立ち寄って戴きたい店だ。

「ロマラン」
山梨県南都留郡富士河口湖町船津6713−73
Tel 0555-73-3717

http://r.tabelog.com/yamanashi/A1903/A190303/19000029/

富士山 墓参り 1 ピカ1.jpg
(「PICA山中湖ヴィレッジ」 山梨県南都留郡山中湖村平野506−296
Tel 0555-62-4155 )

翌日、山中湖の「PICA」で働いている玉生君の処へ。
昼時の大忙しの処だったので、申し訳なく、チョットの挨拶で別れる。
環境も良く、観光地なのでお客様が大勢いらしている。
伸び伸びと働いている姿を垣間見て一安心。

理想への道を一歩一歩歩んでいるのだろう。
彼には、野の風や香りが似合う。
そんな素朴な変わらない彼を、みんな応援している。
富士山の雄大な気を毎日吸って、
大きな志を果たして下さい。

富士山 墓参り 1 ピカ2 玉生.jpg

コメント

こんにちわ。
演奏会、学会などご多忙な毎日をお過ごしですね。くれぐれもご自愛くださいませ。

ところでこのロマランとおいうお店!リンクされていた食べログの写真見て、山梨まで行かなければ食べれないのがめっちゃ悔しいです。
野菜作りから愛情を注がれているフランス料理、いつかは行きたいお店のリストに入れさせていただきます。


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