●常念かぼちゃ&八列きび
只今、店頭では南瓜「常念」の花盛り。
余り聞いた事のないこの名。
12月でも持つ「冬至系」の粉吹き南瓜で中々の美味。
自然農法交配で両親は次の通り。
雌系統:九重栗後代から育成したうどんこ病耐病性の系統
雄系統:長野県内で直売されていたバナナ南瓜から選抜育成した系統
そんなことか、最初F1種でも、毎年更新を続けてゆくと、
写真のように先祖帰りしてしまうのだ。
この細長い南瓜は「長さん」という品名。
父親のバナナ南瓜に、帰ったという訳だ。
イノチと言うものは面白い。
前に出たり、後ずさりしたりしながら進化の道筋を辿る。
人類もそうなんだろう。
人間もいろいろあるはずだ。
次は、今月の「農園たより」から南瓜について・・・・・・
今年は『つるなしやっこ』、『くり坊』、『常念』と『カンリー』を作りました。
つるなしやっこは、未熟なものを収穫してしまい、失敗しましたが、
後は去年よりはるかにおいしいと思います。
カボチャはトウモロコシと同じで、その年のうちに交配してしまうので、
色んな形や色が出来ています。
それぞれの個性をお楽しみ下さい。
農園では、固定種にこだわることなく、
雑種強勢で丈夫でおいしい交配種も歓迎しています。
出来たもののうち、0−1テストしてより良い物を種に回していきます。
そのうち、カボチャもオリジナルネームをつける予定です。
上は、店頭販売しているトウキビの一原種「札幌八列」、下は一般甘きび。
以前、宮崎県椎葉村の椎葉クニ子さんから「平家キビ」の種を貰って植えたことがあった。
それも八列キビで、圧倒的な逞しさだった。
最後に畑整理で、根を抜いたのだが、異様な丈夫さにとうとう腰を痛め、
しばらく寝込んだほどだった。
それほど、原種は生命力が逞しい。
それが、人間の生命力を喚起するのだろう。
何事も「古きを温ねて新しきを知る」ことは古今の真理である。