●活〆!!鮮魚
道新夕刊一面トップに「活〆魚」が掲載された。
まほろばでは、既に大衆魚は活〆でなければ、扱わない。
その日仕入れて、5時には3割引、次の日には5割引きで、後は廃棄。
通常の魚は、次の日の入荷だから、
如何にまほろばは鮮度をイノチとするか、お解りかと思う。
朝1〜2時に出港して、3時頃漁場に着き、
刺し網を投げ、6時頃まで待って上げる。
この3〜5時間の間は魚は網に刺さっても生きて元気だ。
そして船上で活〆して血を抜く。
(だが、一般の刺し網は前日に仕掛けた物だから、魚が傷んでいる)
そして、昼頃までには帰港し、4時半にはトラックに荷積み。
歯舞から札幌まで陸路一直線で8時間、直走る。
夜中1〜2時に札幌卸売市場に到着、早朝6時からの競売でセリ落とされる。
これが最短距離と時間で、長くて1日24時間以内。
出港が前日の朝から昼までで帰港が早い日も多い。
だが、一般物は船団を組み、組合組織で港で一旦前ぜりするので一日以上長引く。
この一日の違いは決定的だ。
それが、まほろば扱いの鮮魚の活きの良さなのだ。
荷受も、この1日以内を活〆の定義として、
それ以上長引いたものは、引き取らない。
それと、一箱に色々な魚が混載されていることが有難い。
真鰈、ほっけ、ソイ・・・などなどの雑漁。
型も大小さまざまだ。
これが小売店としては大変有難く、売り残さずに皆さんから喜こばれる。
今まで、等級・数量を規格品として漁組に出荷していた。
それが外れて、今まで捨てていた物、数や型が合わない物、
それを無駄にすることなく、全て換金し、イノチを全うさせる。
漁師にとっては、それは願ったり叶ったりのことだったのだ。
組合からのけ者にされるも、最近は仲間が多く集まって来た。
今、北海道の漁場が変わりつつある。
今まで、何処の誰平が捕った魚か解らないものが、
第00の00丸の俺が捕ったぞー、という責任の所在、
いわゆる生産者の顔が見えるシステムが海でも起こっているのだ。
先年、道東の外れ、歯舞の第58誠良丸の吉田富夫さんを取材したことがあった。
そんなことは今まで一遍も無かったと言って、大歓迎された。
海と陸をつなぎ、港と街を結ぶ、我らの役目も大きい。
まほろばはこれからも活〆から、海の応援をして行きたいと思う。
漁師のみなさん、荒海の中、
本当に本当にご苦労さんーーーーーでーーーす!!!
あーりーがーとーうーーーーー!!!!!
http://www.mahoroba-jp.net/about_mahoroba/tayori/oriorino/oriorino13.htm
(折々の書「最涯(さいはて)の海から」)