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2009年12月15日

●元山もしくは伽羅柿

gannzankaki.jpg

フト足が止った、その柿。
何だろう?
「横手」か「西條」?
「イヤ、ガンザンというらしい」と仲買。

「旨くないよ」
「そうかい」
いかにも旨くなさそうだが、一口ガブリ!
さらりとした甘味で、後に引かず、しかも余韻が残り、力もある。
「いや、中々旨いよ」と言って、格安にしてくれた箱を全て買い上げた。

「名物の 柿喰いに行くか 羨まし」

久留米田主丸町雲遊寺の井波師が越後分院を辞めて帰国する時に、
東本願寺管長大谷光演師が惜別の情をこめて贈ったという。
かつて名物の柿を献上された記憶が、この句となったとか。
それほどの名品だったのが、この元山柿だった。

黒蜜のようにゴマがぎっしり入った甘柿は皇室への献上柿ともなった。
その寺には今も樹齢400年といわれる柿「元山」の老木がある。
昭和30年代までは、市場に出せば、仲買人が何も言わず最高値をつけた。
しかし、岐阜から入った富有柿の台頭により、次第に姿を消して行ったという。

在来種「元山」のルーツは田主丸。
時代の中で忘れられた味を、北の地で味わえるとは。
柿一つとっても、まだまだ知らない世界がある。
ましてや、他の事においてをや・・・学ぶことが山のようにある。

特価で5個¥250。
もし、ご興味あれば。
何せ、香木の極めつけの伽羅を別名にする位のもの。
なかなか、名前からして風情がある。

また珍しいシナモンの樹が入荷。
熱帯性の常緑樹で、別名「セイロン・ニッケイ」。
白い実をつけ、木からはほんのりシナモンの香りが。
香辛料のシナモンは樹皮をはがして乾燥させたもの。
1鉢¥2,800

シナモン.jpg

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