●オリちゃん、ありがとう!!
今朝は、もう居なかった。
オリちゃんこと、織本さんは、昨日付けで市場を去っていった。
ヤッチャバ、魚河岸での25年前からの付き合い。
毎日、顔を突き合わせていたのに、姿が無かった。
こんな寂しいことはない。
見れば、最近とみに昔の連中の姿が、
知らず知らずの内に消えていっている。
何時の間にか、若い子達に周りを取り囲まれていた。
オリちゃんは、去年還暦を迎えた。
まだまだ働き盛りで、魚事情にも詳しく、脂の乗り切った所なのに。
鮭・鱒担当で、何時もまほろば向きの物を案内してくれた。
活〆も、要望に応じてセリ落としてくれて、何かと面倒を見てくれた。
周りの仲買からも、兄貴分として慕われ、小まめに走り回っていた。
そんな彼を会社は引き止めたが、彼は別な道を選んだのだ。
これからは、以前からのボランティア活動に集中するという。
彼の無私公平なる精神は、きっと多くの人々に幸いをもたらすことだろう。
一昨年、私の自宅の裏側に、古材などで瀟洒な一軒家を建てたばかり。
彼の第二の人生と共に、ボランテイアを通じて第二の付き合いが始まるだろう。
長いようで、実に短かった魚河岸付き合い。
今日4月1日から、本当に長い奉仕生活の素敵なスタートを切る。
オリちゃん、ありがとう!ごくろうさま!!
また、がんばろう!!!