●発酵の街 横手
(無料配布しています)
4月24日から3日間、秋田に渡った。
まほろばオリジナルみそ「へうげみそ」の仕込み現場を取材するためだった。
最後「ダダ茶豆」の入手に手間取り、
材料が揃った頃は、既に酒の仕込み時期が過ぎていて、
まほろばオリジナル生もと地酒「和魂/にぎみたま」の蔵元
「日の丸醸造」さんの威勢のいい仕事現場を見ることが出来なかった。
しかし、静かになった仕込み場は、圧倒的な説得力で迫るものがあった。
それを詳しく書き綴ったのが、今回の「『醸造発酵の街 横手』其の一」である。
来季の冬の仕込みに、再びと訪れたいと念願している。
今回下に紹介する「なごり梅」と「酒母/さかはは」の逸品と
ご縁が付いたのは、幸いであった。
以下、その一文を掲載する・・・・・・・。
(「なごり梅」500g ¥480(税込み))
・・・・・・・・・・この地に大屋梅の古梅林がある。
その昔、陸奥鎮守将軍小野春風の出羽征伐に随行した
武将二人がこの地に住み着き、
梅の木を植えたのが始まりとされる。
現在でも樹齢100〜550年の古木が百本以上残り、その保存会がある。
この大屋梅を日本酒と焼酎で梅酒で漬け、
さらに日本初の米麹で醸した甘酒仕込みの梅酒。
それが平成十八年度「農林水産大臣賞」を受賞したのだ。
今この梅酒と共に、この漬け上げた後の梅肉を
「まほろば」が『なごり梅』と名付けて販売する。
そのカリカリとした歯触りは、お茶請け、酒の肴、
料理に、お菓子作りに、格好の素材に成る。
仄かな酒香は、アルコールの弱い方にも抵抗力を付けるに違いない。・・・・・・・・・
(「酒母/さかはは」500ml ¥840)
・・・・・・・・・・・・さらに近代的な酒造りは通常三段仕込みと呼ばれる
アルコール度を増す方法で造られるが、
昔ながらの一段仕込みで止めて、
乳酸由来の個性的な酸味が特徴の生で味わう本来の酒の姿、
米のヨーグルトを開発された。
昔の酒の特徴は、低アルコールと酸味に優れていて、量が飲めたという。
来季、それをエリクサー水で生酛造りをお願いし、
『酒母・さかはは(仮称)』と名付けて、
販売させて戴きたいと念願している。
この斬新で回帰的なアイディアは、
佐藤社長の閃きの冴えがそうさせているので、
むしろプロの杜氏さんの念頭には浮かばないものだ。
その道の玄人でないからこそ、
囚われない自由な発想の新しい切り口で
無限の可能性を拡げて行けるのだ。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
発酵学の権威・小泉武夫先生とも、先代の佐藤社長は、交遊があった。
たまたま、隣の石狩市で8日、先生の講演会があり、駆けつけた。
そのテーマが「石狩の町作り」、その中で発酵の街・横手の話が出て、
この間行ったばかりの私のことを引き合いに出されたのにはいささか驚いた。
講話後、森下先生との会談を楽しみに、東京で再会することを約束した。
来月の感謝デーには、「其の二」が発行される。
「へうげみそ」の仕込み現場や素晴らしい醤油蔵元の話を書き綴ります。
大人気の「へうげみそ」の秘密に迫ります。