●立秋あれこれ
今日は立秋。
だが季は名のみだけで、朝からの蒸し暑さは連日変わらず。
午後の昼下がり、通り風が窓に一陣吹いた。.
それは、既に秋の寂しさを語っていた。
夕刻より、時折豪雨が軒を叩く。
深夜、降り止まぬ雨が屋根を叩く。
昨日までの暑さが嘘のように、一転して秋の気配が辺りを支配する。
変わり目は何でも、そうかもしれない、静かに、時に激しく。
微かに、それは微かに変化していることに気づかない。
だが、ある時を境に、亀裂を起こし、対岸との別れに驚く。
時も、物も、人も、あらゆる事象は確実に姿を変えて、移ろい行く。
とは言え、まだまだ残暑は続き、お盆も控えている。
全ては、過去の残影を隠しながら、次なる息遣いを聞きつけている。
何時の間にか、人は老い、物は朽ち、運は衰える。
だが、その影には、次なる若さも、出会いも、歓びも待ち侘びている。
人生も、自然も、大いなる呼吸の中で出入りしているに過ぎなかった。
全てはそうなのだから、自分独りが取り残されているのではないのだから・・・・・