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2010年09月02日

●初代若乃花、死去

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今朝、初代若乃花逝去の報道があった。
まことに感慨深いものがある。
私の少年時代、まさに「栃若時代」全盛の頃。
勝負の前には、家の神棚に必勝を祈って観戦した。

「土俵の鬼」として稽古熱心、小柄で勢い天を衝くく感じだった。
子供ながら、手に汗を握る、その熱中振りが懐かしい。
しかし、62年に引退したとたん、急に熱が冷めて、
全く相撲自体に興味が失せてしまった。

不思議なことに、それが4,50年経っても変わらない。
それと同じことが、再びと起きた。
あの長嶋が『巨人軍は永久に不滅です』と
グランドを去った後、野球にも全く目が向かなくなった事だ。
今もってそうなのだ。

思うに、勝負事が好きになれない性格から、
相撲や野球というより、その人物に惚れ込んでいたのだろう。
仕事は、あるいは何でも良かったのかもしれない。
時代のヒーローとして、少年の心を沸き立たせてくれた英雄も今や去った。

物事に対する情熱と言おうか、
困難に立ち向かう熱い姿勢が、
代え難い教えとなって、少年の心に火を点けたのだろう。
今は乏しい、そんな火の在りかが、ことさらに懐かしい。

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(1960年の春場所千秋楽で、
史上初の横綱同士の全勝対決となり、
栃錦(右)を寄り切りで破り優勝した
若乃花=大阪府立体育会館)

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