●漁師のちりめん
(お客様と一緒に)
今朝、広島から川口覚詞(さとし)さんという若い方が「ちりめん」の営業で来店された。
聞けば、呉の近くの島で漁師をされている。
まさに網元直送の「漁師のちりめん」なのだ。
四隻の船を所有し、自ら船に乗り込み、日に4度網を揚げるという。
乾燥物に換算して、1回150kgで日に5〜600kgの漁がある。(実際は4〜5倍)
海水の濃度によって雨の無い時、降る時によって真水で薄めたり塩を加えたりで、
川口商店独自の濃度を売り物に、創業100年の伝統にさらに工夫を加える。
私の口に合わせて、月曜日の漁と仕込みで少し調整して送って下さるという。
今まで海の生産者とのやり取り自体なかなかなくて、嬉しいことだ。
わざわざ、遠い広島から売り場を求めてやって来られた熱心さには頭が下がる。
こういう若者が、日本の海を守って行くのだろう。
広島や呉と聞けば、悲しい想いに連なるのだが、
そこから意気に萌えた青年が立って、日本を変える一粒種にならんことを。
詳しい扱いについては、後号でまたお知らせします。
彼の知人が、まほろばのソフトクリームの話をして、
それに惹かれて訪ねて来たとも言われ、縁の不思議に驚いてしまった。
このちりめんの噂を聞きつけて、全国から音戸の島に訪ねられんことを。
歌手の島谷ひとみさんも川口さんのちりめんファンという。