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2010年09月28日

●「平和経済学」 郭洋春氏

郭洋春氏 1.jpg

先日、立教大学アジア開発経済学部の郭洋春教授が来店された。
韓国在日二世、ご両親はドラマで有名になった南韓の南海島出身。
先頃書いた日韓は兄弟であるといった古代倭そのものの地でもある。
札幌での学会の前に立ち寄って下さった。

15年来の友、和光市で自然食品店「マート城山」の店主
海藤芳勝さんの紹介によるもの。
彼は、農業生産者や蔵元を訪ね、研究機関や大学の研究者と交流し、
「食・農・環境」について長年考察を重ねている在野の研究者でもある。

以前訪問した時は、太田市場を案内して有機の仲買さんや、
和光市の理化学研究所微生物室の辨野義己農学博士を紹介して下さった。
丁度、私も産学官で凝乳酵素を研究していた頃で、貴重な助言を戴いた。
博士は腸内細菌学者として著名で、多くの従来未発見の細菌を発見された。

例えば、イモを大量に食べるパプアニューギニア人を調査したところ、
アンモニア中の窒素をアミノ酸として取り込む腸内細菌の多いことを発見した。
甲田先生の少食療法で有名になった「青汁」だけで暮らす日本人女性の腸内細菌を
分析したところ同様の細菌が多く存在したという。

郭洋春氏 2.jpg

今、海藤さんは、和光市で農商工連携事業委員を担っておられ、委員長が郭先生。
和光市の地域興しで、農工商の一体型経済を目差そうと、産学官で知恵を出し合っている。
郭先生は「開発経済学〜平和のための経済学〜」を出版されて、「環境平和学」を提案されている。
今日までの経済は、人をして国をして、最終的には決して幸福と平和を齎さなかった。

一地域の、一志人の発想と行動と情熱が、国を変え、世を変えるかもしれない。
「龍馬伝」を観ても、当時想像だにしなかった変革が無名無力の青年達によってなった。
その一粒、一灯が次代の扉を開く鍵になるやも知れぬ。
郭先生や海藤さん達の熱き志が集まって、新しき日本、新しきアジア、新しき世界を開かれん事を。
我々もまた、そこに向いたし。


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