●あぁ、船引町が・・・・・・!!
10年前、「全国エゴマサミット」の開催地、福島県船引町を訪ねた。
主催者、故村上周平さんの生まれ育ったふるさとが、昔からジュウネンと呼ばれる
エゴマを栽培し料理して、みな元気に生活していた。
まほろばが、開店当初から提唱していたα-リノレン酸が多く含有していたのが、このエゴマだった。
それを普及させている方が、福島にいらっしゃるという事を新聞記事で知り、
全国大会に参加し、札幌でも北海道支部を立ち上げ、まほろば農園でも栽培し、
村上さんをお招きして講演会をして、新聞の取材を受けたほどだった。
そして、本場韓国へ飛び、現地の様子を視察して、エゴマ販売のルートまでつけた。
(エゴマ栽培実習で、左から3番目が私で、畑で指導する故村上さん)
大会では、日本脂質学界の奥山治美先生や、近辺にお住まいの宇宙飛行された
秋山豊さんまで講演され、エゴマの重要性を訴えていらした。
それほど、日本人にとってエゴマは古代食であり、健康の未来食だった。
そして、船引町は、エゴマのメッカ、日本の故郷でもあった。
それが3.11の悪夢で、原発に近い村から人みな出て行った。避難したのだ。
からっぽになった村には、もうエゴマの芽が虚しく出ていることだろう。
誰が育て、誰が刈り、誰が食べるのだろうか。
悲しい風が、そこを通り抜けるだけだ。
私と同じ名前の村上周平さんのご子息、守行さんも避難して、
今は奥様の実家、名古屋にいらっしゃるとか。
故郷を捨て、田畑を捨て、祖先を捨てざるを得ない子孫の悲しみ、
そして、これからの生きる苦しみを、かつて誰が想像し得ただろうか。
先ほど、小泉先生からご連絡があって、
ご実家の福島県小野町はやはり列震に襲われ、
江戸時代後期に造られた酒蔵の白い外壁が
全て崩落してしまったそうです。
幸い壊滅的でなかったものの、
この蔵をあきらめて、郡山市の方の蔵に移すそうです。
なお、実家のご家族は、みなご無事だったとか。
今はみなさま落ち着いておられるとかで、良かったです。
ここでも、やはり何百年も続いた懐かしい蔵から離れねばならず、
故郷を捨てねば、生きていけない悲しみが伝わります。
本当に、原発に近いのですね。
すべての文化や生活を踏みにじる原発は、人を世を決して幸せにしません!!