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2011年04月09日

●原発設計者・上原春男氏 共同インタビュー

枝野長官、原発事故に対する設計者・上原春男氏の提案に言及
                            4月7日(木)20時15分配信
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枝野幸男内閣官房長官は2011年4月7日の会見で、福島第1原発3号機の設計者・上原春男氏が4日、政府に「外付け熱交換機による原子炉冷却」に関する提案をしたことについて、「提案があるということは承知している。あらゆる実現可能な手段について、前例にとらわれず取り入れられるものは取り入れるよう、指示を出している」と答えた。

上原氏は福島第1原発3号機の設計者であり、プレート式冷却装置の開発者でもある。政府の要請に応じ、原子炉建屋の外に熱交換機を設け、原子炉格納容器内を冷却するシステムを提案しており、6日に開かれた自由報道協会主催の共同インタビューでは、ニコニコ動画の七尾功記者がその詳細について聞いた。

七尾記者から、「国外でも汚染水の排出と原子炉冷却が大きな課題となっていますが、上原春男氏が提案されている全溶接型プレート式熱交換器ですと、外付けで放射性物質の影響をさほど受けずに作業ができ、汚染水を発生させずに原子炉を冷却できるとされています。長官、政府の求めに応じて4日に上原氏はこの提案をしたということですが、一刻を争うなか、現在どのような進捗となっているでしょうか」と問われると、枝野長官は「冷却をするための具体的、技術的な話については経済産業省、保安院、あるいは統合本部のほうにお尋ねいただければ」とした上で、

「今のようなご提言、ご提案があるということは承知しておりますし、そのことも含めあらゆる実現可能な手段について、前例にとらわれず取り入れられるものは取り入れられるようにという指示を出しているところです」
と語った。また、七尾記者の「ひとつのアイディアで事態が大きく好転することはあると思います。それでは特に大きな設備の採用後のお話でいいますと、採用した理由や経緯などについて、国内外に向けて情報の透明化を行うお考えはあるでしょうか」という質問に対しては、

「それは必要なことだろうと思いますので、原子力災害対策の統合本部のほうに具体的なオペレーション、なぜそれを選択して他のオペレーションを選択しなかったのか、その都度、あるいはお尋ねがあればしっかりと説明するように指示を出したい」 と、答えた。

【上杉隆氏】原発設計者 上原春男氏共同インタビュー

上原 春男
(うえはら はるお、1940年 - )は、日本の教育者、工学者。特定非営利活動法人海洋温度差発電推進機構理事長。専門は海洋温度差発電(OTEC)、凝縮熱伝達。効率的な海洋温度差発電システムであるウエハラサイクルの発明者。福島第一原子力発電所・3号機の設計者でプレート式冷却装置の開発者でもある。

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