●「生れ出づる悩み」と共に・・・斉藤武一
(北方ジャーナル 5月号 「次の世代のために原発を止める時が来た」)
斉藤さんから、自著が送られて来ました。
2冊です。
「木田金次郎は山ハ空ヘモレアガル」と「『理想の保育園』−障がい児は神様ー」。
斉藤さんの芸術的感性が自然観察と呼応して、読むのが楽しみです。
さらに保護士さんとしての子供を観る目の優しさが伝わります。
本当は、原発運動より、ずっと木田金次郎さんの仕事をしたかったそうです。
小学生か中学生だったか忘れたが、郷土が生んだ作家として
有島武夫の「生れ出づる悩み」が国語の教科書に載っていた。
(木田金次郎 大火直後の岩内港 1954年)
そこに登場する有島を訪ねた画好きの少年が木田さんだった。
50年も昔のことで、あらすじもおぼろげだったが、
斉藤さんから贈られて来た彼の絵ハガキを観て、
本物のみ発する霊気に触れて、改めて道内にこんな人がいたのか!
と、感慨深く思った。
(木田金次郎 バラ(絶筆) 1962年)
そこには、迷いのないタッチが全面に溢れて、
およそ名誉心とかの俗心のない、
画が好きで好きでたまらないから画いている、
という心の勢いがあって、観るものをして圧倒させる。
(「木田金次郎は山ハ空ヘモレアガル」 斉藤武一 ¥1575)
そんな郷土の天才が好きで好きでたまらないという
斉藤さんも郷土の生んだ異才である。
原発を単に批判するということでなく、
やはり木田さんに感応した同じ心根から、
イノチの輝きを唄っているのだと思う。
(「理想の保育園」−障がい児は神様ー ¥840)
斉藤さんも詩人なのだ。
飄々とした話しぶりに、
人懐かしい、子供の赤心に触れる
芸術的自然の語り部を思った。
第2回「斉藤おじさん『紙しばい教室』」が、
来る7月16日(土)に、まほろば講話室で開かれます。
@ 放射線
A 内部被爆
B 乳がん
のテーマで話して頂きます。
大人気ですので、早目のお申し込みを。
詳しい時間は、追ってお知らせいたします。