« チームやんじー、エリクサー水配ってます | メイン | 求む バザー品!! »

2011年05月31日

●あなたはあなたのままでいい!

headder[1].gif

「1/4の奇跡」上映会報告
                   by まほろば編集長 島田浩


去る5月28日(土曜日)、カデル2・7で「1/4の奇跡」上映会が開催されました。
この映画は、石川県に住む養護学校の教員、かっこちゃんこと山元加津子さんの、
障害を持つ子どもたちとの心温まるエピソードをドキュメンタリーにしたものです。

当日、前売りは完売で、会場はほぼ満席。
列車故障で急遽来られなくなった方が出て空席ができ、
参加できることになったラッキーな(?)方も二組いらっしゃいました。

story2[1].jpg

さて、本題の映画の方ですが、とても短い紙面では語りつくせません。
全編を通して流れているのは「本当のこと」に対する感受性・・・。
私たち現代人はあまりにも忙しく、世間の雑事に追われているので、
どうしても本当のことが見えなくなっています。

かっこちゃんも、最初はそうでした。
いつまでたっても目を合わせてくれない大助君の本当の心が見えず、
無理に勉強を押し付けていたことにある時気づいたのでした。

大助君には、本当のことが見えていたのです。
人の心のこと、自然の美しさ、いまだ人類が手放すことのできない戦争という矛盾・・・。

daichan_kao[1].jpg

かっこちゃんの学びの過程は、まるで自分のことのように、
やさしく、やわらかく、見ている人の心に響いてきます。
障害を持っているはずの人たちから、この自然界の、
宇宙の本質を教えられていることに気づいていくのです。

ともすれば、私たちは障害を抱え、社会に適応できない人のことを、
差別視したり、邪魔者扱いしたりしてしまいます。
しかし、宇宙的な視点でみたならば、もしかしたら私たち健常者と呼ばれる人の方が、
宇宙の仕組みから外れた、異常者なのかもしれません。

原子力の力を過信し、自然界に甚大な被害を出しながらも、
いまだその夢から覚めやらない。
正義を振りかざし戦争を肯定する人は、人と人が殺しあう異常な現場を知らない。

「どんな理由があろうと、人が人を殺していいはずがない」という大助君。
こんな私たちに、障害を持っている子どもたちの、素直な目線が訴えてきます。

daichan_riyu[1].gif

難病のため若くして亡くなった雪絵ちゃんとのエピソードにも深く心を動かされました。
多発性硬化症(MS)という病気で日に日に体が動かなくなってくる彼女は、
その死の間際まで、「私はMSに生まれてよかった。私の人生は完璧で大成功だった」
と自らの人生を心から肯定するのです。

110611_5[1].jpg

五体満足な自分は、こんなに自分を好きでいられているだろうか・・・。
社会に合わせようとがんばって、本当に自分を大切にしていないのではないか・・・。
そんな疑問に、「あなたは、あなたのままでいいんだよ」
と、かっこちゃんの声がやさしく響き渡るかのように、
映画全体を通してメッセージが深く魂に伝わってきます。

時々会場からすすり泣く声も聞こえてくる場面もあり、
皆さん何か深く感じ取っていらっしゃったのではないでしょうか。

見終わったあと、じんわりと心に余韻の残る、とても良い映画でした。
機会がありましたら、ぜひ皆様もご覧いただければと思います。

1.4kiseki.jpg

コメントする