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2011年06月08日

●「水に流して」と「川の流れのように」

東西の歌姫といえば、言わずと知れた
「美空ひばり」に「エデット・ピアフ」。
歌の精霊が憑いていた天性のうまさは、多くの人の心を魅了させた。
そして、不思議なのだが、最後の歌が水に関わっている事だ。

ピアフは水に流す、ひばりは川のように・・・・・と。
人生最期に近付くと、みな許せる、みな同じだと思えるのだろう。
私も何だか、そう思えるので、そう遠くはないのだろう。
幼い頃家でしきりにピアフとひばりのレコードがかかっていた。

映画『愛の賛歌』で一躍見直された
シャルル・デュモン作曲、作詞はボケールの
「水に流して」は、ピアフの波乱万丈な人生を
キレイに洗い流してくれている。

きっと、私達の人生をも。

...水に流して Non, je ne regrette rien...
(いいえ、私は何も後悔していない)
MICHEL VAUCAIRE/CHARLES DUMONT 

Non ! Rien de rien
Non ! Je ne regrette rien
Ni le bien qu'on m'a fait
Ni le mal tout ça m'est bien égal !

Non ! Rien de rien
Non ! Je ne regrette rien
C'est payé, balayé, oublié
Je me fous du passé !

Avec mes souvenirs
J'ai allumé le feu
Mes chagrins, mes plaisirs
Je n'ai plus besoin d'eux !

Balayés les amours (Balancés les amours)
Et tous leurs leurs trémolos (Avec leurs trémolos)
Balayés pour toujours (Balancés pour toujours)
Je repars à zéro

Non ! Rien de rien
Non ! Je ne regrette rien
Ni le bien, qu'on m'a fait
Ni le mal, tout ça m'est bien égal !

Non ! Rien de rien
Non ! Je ne regrette rien
Car ma vie, car mes joies
Aujourd'hui, ça commence avec toi !

「水に流して」

いいえ、ぜんぜん
いいえ、私は何も後悔していない
人が私にした良いことも、悪いことも
何もかも、私には同じこと

いいえ、ぜんぜん
いいえ、私は何も後悔していない
私は代償を払い、すべて清算し、そして忘れたわ
過去なんて、もうどうでもいいの 

思い出は火をつけて焼いた
喜びも悲しみも
わたしには必要ない

トレモロと一緒に、愛は始末した
永遠に追い払って
ゼロから出直すわ 

私の人生も、私の喜びも
今始まるの、あなたと共に……

「川の流れのように」

(1) 知らず知らず 歩いてきた 細く長い この道
  振り返れば 遥か遠く 故郷(フルサト)が見える
  でこぼこ道や 曲がりくねった道
  地図さえない それもまた人生
  
  ああ 川の流れのように ゆるやかに
  いくつも 時代は過ぎて
  ああ 川の流れのように とめどなく
  空が黄昏(タソガレ)に 染まるだけ

(2) 生きることは 旅すること 終わりのない この道
  愛する人 そばに連れて 夢 探しながら
  雨に降られて ぬかるんだ道でも
  いつかは また 晴れる日が来るから
  
  ああ 川の流れのように おだやかに
  この身を まかせていたい
  ああ 川の流れのように 移りゆく
  季節 雪どけを待ちながら

  ああ 川の流れのように おだやかに
  この身を まかせていたい
  ああ 川の流れのように いつまでも
  青いせせらぎを 聞きながら

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