●7こんにちは!ポンヌプリ!!
先日、十勝・拓北の腰山さんから電話を戴いた。
もう、それこそ10〜15年ぶりだろうか。
聞くと、自給的ライフスタイルはそのままで、
相変わらず、ひっそりとチーズ造りに専念しているという。
未だに、パソコンも携帯もない暮らしぶりで、
全くといっていいほど、外の情報を閉ざした
内なる生活を楽しんでいる。
改めて、すごいことだなー、と感心する。
片や、共働学舎は超有名になるが、
一方、腰山さんの香林(かりん)農園はひっそりとして
我が道を行っている。
両方共感出来て、ともに良き友である。
戴いた、アイヌ語で「小さい山」という意味のポンヌプリは、
山羊のチーズで、シェーブルタイプ。
道内でも珍しく、ほのかな酸味は、
かつてアルザスで食べたモランさんのそれを思い出させてくれて、
また、作って下さった「チッチ」に似ている。
それを、試しに10個ばかり仕入れたら、
その日の内に、新入りの矢尾美沙枝ちゃんが、
レジで、声をかけて売り切ってしまったのには驚いた。
それで、追加注文すると、
「熟成を待たないと出せない」という返事。
いかにも手作りで、それが、またいい感じだ。
それと、
赤ワインで洗った「キロンヌ(お腹一杯の意)」と
「カパラ(薄いの意)」の牛のチーズも絶品で一押し。
一週間内外で、店頭に並ぶと思いますので、
是非、手に取ってください。
時流におもねらず、
信じてわが道を行く腰山さんご夫婦の生き方は、
これからの時代の扉を開く啓示に満ちている。
何十年も札幌に来た事がないという時代離れ、
ほとほと凄いことだと、我が身を反省した。
(「ポンヌプリ」 ¥770)