そばの会
 次の日、「そばの会」が夕方開かれました。そのそばの会長が何と京王百貨店の会長。その川村六郎氏まで見えられ、この会の人脈の大きさに驚きました。そば打ちは、会津の大竹久雄さん。みなさんもご存知かと思いますが、以前取り扱っていた「さゆり米」の熱塩加納村の百姓さんで、村ではいち早く有機農法に取り組んだ先達です。その大竹さんの自作のそば粉と私が持参した福岡正信先生の米麦交播の田で採れた裸麦粉の二八で打った物。それに「生命農法」の高橋丈夫さんの造った水「摩耶の精」と「エリクサー」水で仕込み、また水だけで食べる「水そば」を食しました。
 高橋さんの大掛かりな浄水装置は見事なもので、味わいも深く素晴らしい水でした。私も、水道水であれだけの味が引き出せたらなと思いました。又、福岡先生の二八そばの力強さには、大竹さんも舌を巻き、「普通地粉を混ぜれば味が落ちるのに、さすが福岡さん。10割そばより腰があり、味が深くなるとは驚きだ」と、語っていました。大竹さんの米は、全国的にフアンが多く毎年収穫後スグになくなるほどです。今年は、是非「まほろば」でも仕入れるつもりです。おそらくトップレベルですので、お楽しみに。
酒まんじゅう事始
 昨日の会に招いた松井堂の松井さんは一緒に泊まり、次の日寺田本家にパン種にする酵母を貰いに行きました。前日まで、全くその気はありませんでしたが、「むすひ」を飲み、松井さんを見ているうちに、「そうだ、『むすひ』でパンを焼いたら面白いだろうな!」というアイデアがひらめいたのでした。まだ分子栄養学、特に脂肪酸の方面はあまり知られていないので、松井さんに亜麻の実とそれを材料にしたパンを持って来てもらい、皆さんに試食していただいたところ大好評、その美味しさに感激。みなさん、亜麻の実に興味を抱き、これから亜麻を使いたいとの要望がいっぺんに増えました。きっとこれからは、食養関係者の間でも、亜麻仁油が広まる事でしょう。
 同じ千葉県でも、香取と松井さんの鴨川とは南北に遠く離れていますが、松井さんは車でわざわざ連れて行ってくれました。寺田本家では冬場の寒仕込みの真っ最中で土・日は連日全国から見学者が訪れて、その対応に寺田御夫妻はおおわらわです。そのご多忙の時を割いてパン造りのお話に快くのって下さり、酵母の泡と玄米酒を松井さんに渡してくれました。そのご縁があって、酒まんじゅうやケーキや菓子の話が出て、今回のまほろばの品揃えになった訳です。わずか3日間の出張でしたが、実りある邂逅があり、有意義でした。これもエリクサーの見えざる糸でつながっている事に改めて感謝しなければなりません。
 これからも、この目に見えない糸の網がますます広がり、豊かな人間関係が築かれ、まほろばの思いが広く伝わりますことを祈るばかりです。これを支えて下さっているお客様の皆様には本当に感謝するばかりです。有難うございます。