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まほろば自然農園
 

2006その1

宮下洋子
   

 3月から始まった苗づくり

   

自宅を温室がわりにして果菜類の苗づくりをするのもこれで三年目、トマト、ピーマン、シシトウ、トウガラシ、ナス、キュウリ、スイカ、パセリ、オオバ、等‥まほろば農園で植える苗を全部で3000本位作ります。発芽用の培養土も、ポットに移植する時の育苗用土も、すべて農園スタッフの福田君が0−1テストで自家配合です。去年までは、主人や店長に頼んでいたのですが、彼が出来るようになったので、全面的に彼に任せてみました。“今年のまほろば農園の命運は貴方にかかっているからね!!”と言うと“うわ〜緊張する〜!”と言いながら、けっこう自信ありそうでした。皆様ご心配なく!!、野菜はスクスク育っております。

自宅の中はこのとおり!
例年のことではありますが…。

 

   

原材料はすべて有機 JAS 対応のものに、川本さん(まほろばの契約農家)からいただいた有機のモミガラ、そして、もちろんエリクサー水とほろフォロパシーです。種もパセリ以外はすべて自家採取、これで上手に出来なかったら、よほど私の腕が悪いのです。

使用資材―カナディアンピートモス、モンゴル腐食土金の土、有機黒土、もみがらくん炭、天然草木灰、有機不知火リン酸、鉱物ブルーサイトマグネシウム陸王、有機石灰かきライム、貝化石クレイン2号、有機もみがら、蛭石バーミキュライト、真珠岩ガイアパーライト、ぼかし肥料有機ブラドミン、有機バイオ液肥、エリクサー水、フォロパシー

 

   

 出来るだけ加温しないで育てています。

   


果菜類の発芽には、だいたい25〜30℃の温度が必要だと言われていますが、自家採種の種は丈夫で、トマトは20℃前後の室温でほとんど全部発芽してくれました。ピーマンは発芽したりしなかったりなので、低温でも発芽する丈夫な苗だけを育てる事にしました。激辛トウガラシなど、やはりなんばん類は、高温が必要なようで、なかなか発芽してくれないので今日から加温する事にしました。

冷夏の時、お客様に激辛トウガラシが辛くないと言われて、店長も私も農園スタッフも皆んなナマでこれも辛くない、あれも辛くないといくつもいくつもかじって、たまに辛いのに当たって大騒ぎした事があります。その事を思い出したので、トウガラシだけはやはり高温が必要なんだと考えなおしました。

 

自家採種のトマトの苗

 

   

 自家採種は肥料節約農法

   

今回分かった事は、自家採種の期間が長いほど窒素肥料や、ミネラルの必要量が減少していくと言うことです。現代農業が追求してきた多肥多収(たくさん肥料をあげて、たくさん収穫する)農業と、その為に品種改良された種は、肥料がたくさん要る種になったようです。種も畑もミネラル不足で、特にマグネシウムや、微量ミネラルが不足しています。畑にも今までどれだけミネラルを入れたか分かりません。

去年の株から芽を出した 三つ葉(上)と焼肉レタス(左下)です。

 

   

最初の年は、0−1テストが間違っているのではないかと何度も確かめたほどでした。堆肥も山ほど入れました。ところが年々必要量が減って来て、去年は堆肥が要らない所もありました。
   

 本当に便利な0−1テスト

   

よくまじめに有機農法をやっておられる方から作物を0−1テストして欲しいと頼まれる事があります。それが意外とマイナス反応だったりするので、詳しく実験すると堆肥が多すぎたり、質が悪かったりする事があります。何でもほどほどですが、ほどほどを知るためのメソッドとして、0−1テストほど便利な物はありません。0−1テストは質の良し悪しも、適量も、多くのものが調和して働けるためのバランスもすべて教えてくれます。

 

今年もまた少し圃場が広くなり、
気合が入る福田君です。

 

   

 家庭菜園用の苗について

   

去年までは、北村の作田さんや、栗山の寺島さん、新得の共働学舎など色んな人に作って貰いましたが、余りにも遠くて色々大変でした。そんな折り、まほろば農園の近在農家の方たちと、しだいにご縁が出来てきて、漆崎さんという方が引き受けて下さる事になりました。漆崎さんは、まほろばの契約りんご農園の斉藤さんとお友達で、去年、斉藤さんと同じエコファーマーの資格を近所の方たち5人と一緒に取りました。
   
エコファーマーの漆崎さんご夫妻。
今年は苗作りでお世話になっています。

近いので、培養土もまほろば農園と同じ物を配合して持っていけるし、種も同じ物を使ってもらっています。きっと今年は今までで一番良い苗が出来ると思います。有機認証( JAS マーク)は取得しておられないので、有機として表示は出来ませんが、実質的にはどこにもない有機以上のものになると思います。漆崎さんは、ご夫婦共々大変人柄の良い方で、そのような意味でも素晴らしい苗が出来るとおもいます。
   

 素晴らしい苗ってどんな苗

   

ただし、素晴らしい苗と言うのは、見た目が立派と言うのとは違います。漆崎さんは、打ちあわせの時、“チッソ肥料を多くすれば立派な苗が出来るけれど、本当に良い苗は少し色気が足りないかな(緑がうすいという意味)と言うくらいが一番良いのだけれど、自分で植える分には良いが、売るからには濃くて立派な方が良いかい?”と聞いて来られました。
   

私はとっさに、“いいえ、本当に良い苗にして下さい”とお願いしました。ですから、太くて緑の濃い立派な苗をイメージしないでくださいね。それに0−1テストで作った培養土でそんなに立派な苗が出来るわけがありません。こじんまりしてしっかりした苗だと思います。とにかくまほろばの面倒な注文に応じて下さって、漆崎さんには本当に感謝です。それでは家庭菜園の皆様、楽しみにして下さいね!
    漆崎さんの農園で、ていねいに愛情をこめて苗作りをしていただいています。
お孫さんも土いじりが大好き。真夏のような26℃あるハウスの中で楽しそうに駆け回っていました。

2006年4月号

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