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朝の収穫は時間との戦い。

 

有機認証(JASマーク)協会との話し合い終了  

 これまでの経過は割愛させていただきますが、有機認証協会の要求に対して納得出来ない事が多く、話し合いを継続していました。その間、まほろば農園の野菜にJASマークを付ける事が出来ませんでしたが、この度、まほろばの主張が全面的に認められると言う形で決着がつきました。従って、すぐにもJASマークの取得は出来るのですが、一時的に止めてみて、いかに楽かと言う事が分かってしまい、また、元の煩雑さに戻るのがおっくうになってしまいました。

 

こんなに大変! 朝の収穫作業

 なにしろ、まほろばのJASマーク取得を困難にしているのは、年間通して、160種類以上と言う野菜の種類の多い事と(一農場でこんなに種類が多いのは、全国でも、全世界でもないかも知れません)、圃場が四ヶ所にも分かれ、さらに有機JASの圃場と、転換期間中の圃場に分かれている事です。

   
それに朝取り野菜を店頭に並べたいと言うこだわりがあるので、朝5時〜6時の間に(人によって出勤時間が違います)収穫を始めても、間に合わせようと思うといつも戦争状態です。

イタリア原産の調理用トマト。
   

収穫して、洗って、汚い葉っぱを取って処理して、正品と外品と外外品(従業員用です)に分けたものを、さらに仕分けして(圃場別に仕分けしたものを、本店と厚別と卸とソフテリアに分けて)、名前を書いた紙{ナスなら、くろべえ(露地)とか、真仙中長なす(ハウス)とか}を入れて、店に運んで袋づめしてもらいます。

   

これをしっかり書いておかないと、店に並んだ野菜が、からし菜が、大根菜になっていたり、焼肉レタスがサニーレタスになっていたりします。この前は、農園スタッフが間違えて、私が気づくまでずっと長ナスが、長い間中長ナスになっていました(本当に申し訳ありません)  そう言う訳で、朝はもうこれだけでいっぱいいっぱいなのです。
   

 

さらに大変JASマーク  

 JASマークを取得する為には、さらに、農園で一つ一つの目方を正確に量り、それを圃場別に記録し、圃場別に区別された箱に詰めて、生産工程管理者の資格のある者が格付けし(箱にJASマークを貼る事)店に運びます。店では、JAS専従のパートさんが、特別に仕立てられたJAS専用のコーナーで、専用の量りやテーブル、資材を使って袋づめし、種類別に、何グラムづめの物を何個作って、何個JASマークシールを発行し、何個貼ったかを記録し、最後に、JASマークシールの合計枚数を計算し、格付け責任者(各店店長)の責任者印をもらいます。

    廃棄処分した物も記録し、JASマークシールは剥がして保存しておかなければいけません。そして、最終的にJASマークシールの発行記録枚数と、レジの販売枚数が一枚も違うことなく一致しなければいけないのです。それに毎日、農園の作業記録と、種類別、圃場別の生育記録を事細かに付けなければいけません。

 


ピーマンの赤ちゃん(?)
     また、どんな種や、肥料をどこから仕入れ、どのような施肥設計でなにをどこに植えたか、圃場別、種類別に報告が必要なのです。まだまだ書けば色々ありますが、書くほうも読まれる方も疲れるので止める事にします。
除草作業も大変です。
   

 

JASマークの取得は辞退

 本店の店長いわく、「JASマークがなくても農園野菜の売上げは上がっているし、それにかかる経費や、人件費や、心労を考えたら、あえて取得する必要があるかどうか」 本当にその通りだと思います。それよりも、<如何にしてさらに良い物を作り、お買い求め易い値段でお客さまに販売できるか>と言う方向にエネルギーを集中した方が良いと言う事になりました。

   
こちらは枝豆。美味しい季節です。

 

従って、JASマークの取得は正式に辞退致しました。有機認証協会とのトラブルがなければ、立ち止まって考え直す事もなかった訳ですから、今では、かえって良かったかなと思っています。ますます良いものが作れるようがんばりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
  JASマークがなくても、まほろば農園野菜が、無農薬、無化学肥料、自家採取、露地栽培(基本的に)と言う事には代わりありません。JASマークがあっても、JASマークで許可されている農薬もあるわけですから、無農薬、無化学肥料の方がはるかに良いわけです。ただし、今の法律では、無農薬、無化学肥料と言う言葉は使ってはいけない事になっていますから、店長が苦心して、“農薬化学肥料使用無”等と言う表示をしてくれていました。
   
立派なハウスが出来ました。中には見慣れない野菜も…。

 






   

信用?それとも無関心?  

 ある時、私が本店でお買い物をしていると、字数の関係で、最後の“無”と言う字が入らなくて、“農薬化学肥料使用”と言う字だけの野菜がありました。

   
写真を撮りながらつまみ食いしたら、いやぁ、甘いこと、甘いこと! 路地のミニトマトも美味しくできていますよ。

これでは農薬も化学肥料もいっぱい使っているみたいではありませんか。シール貼った人もそこまでは確認しなかったんだ!! でも、自然食品店としては一番大事な所だから、今度から気をつけてね。でもさらに驚いた事には、見ていると、お客様はそれを何の疑問もなく、平気で買って行かれるのです。まほろばはそんなに信用されているのかしら?それとも無関心?  その後は、間違いを避ける為に、“使用無”ではなく、“不使用”になりました。これなら、一字二字抜けても大丈夫です。

 


   


外部から入って来た直接仕入れのJASマーク商品について

 これも、まほろばがJASマークの<小分けの資格>を取っていないと、袋づめした野菜にJASマークシールを付ける事は出来ません。人参やジャガイモなど、ほとんどがバラで10キロ箱に入って入荷して来るのですが、箱にJASマークシールが一枚張ってあるだけです。

   

 

それをまほろばでお客様が御買い求め易い量に小分けして、袋づめするのですが、袋づめした物にJASマークシールを付ける事は出来ません。ここでもまた店長は苦心して、<箱はJASマーク>などと、お客様が首をかしげられるような表示をしたりしています。


とうきびの穂もきれいなものです。

 

 

   

一つ一つの野菜には、まほろば農園野菜と同じように、<農薬化学肥料不使用>あるいは、<農薬化学肥料10割減>のシールを貼っています。

 

 


   

特別栽培農産物について

 また、特栽(特別栽培農産物)は、農水省のガイドラインに添って申告された農産物で、JASマークは取れないけれど、農薬を慣行の半分以下に減らした物に付けられる事になっています。これは<農薬化学肥料7割減>だとか、<農薬8割減、化学肥料10割減>だとか表示しています。  


   

その他  

 その他は、主人や店長などが、毎朝、札幌中央卸売り市場に行って0−1テストして仕入れて来たもので、生産地だけが書かれた物がほとんどです。市場出荷の農産物は玉石混交で、0−1テストできる者だけが、その中から安全な野菜を選び取る事ができます。


雑草を揺らす風は、もうすっかり秋の気配。
   

現在直接仕入れをしているJAS生産者の約半分は、市場で0−1テストで見つけた人たちです(もちろんJASは最近になって取得した物で、当初からJASではありませんでしたが、JASに匹敵する物を作っていたので、すぐ取得できたのです)

   

従って、市場仕入れだから悪いと言う事も言えませんが、今は、有機JASの基準が国際基準に則ってレベルアップしたので、JASは一応安心マークとして、信頼出来るものになって来ています。味も良いものが多いようです。      
   

 

今、出荷中の野菜たち

トマト(桃太郎ファイト、桃太郎コルト、アロイトマト、バーナーローズ)
調理用トマト(ローマ)、  
中玉トマト(スタピストマト)
ミニトマト(チャップリン、レッドカラント、オレンジキャロル)、


   
スイカもたくさん出来ました。

 


ナス(真仙中長なす、くろべえ、仙台長なす、小布施丸なす、ローザビアンカ)
きゅうり(夏元気、上高地5号、バテシラズ、ピクルス用、四葉、レモン)
ピーマン(さきがけ、京ひかり、京鈴、京みどり)
とうがらし(とうがらし、激辛とうがらし、伏見甘長とうがらし)
ししとう(ピッコロ)
ズッキーニ(ココゼリ、ズボダ、ブラックビューティ、イエロートスカ)
じゃがいも(アンデス、北あかり、男爵)
枝豆(在来大豊緑早生、タンクロウ)
   

スイカ(夢枕、嘉宝、マダ−ボール、)
とうきび(サニーショコラ、カクテル)
オクラ(島オクラ、五角オクラ)  

後は、時間がなくなって来たので、品種名を省略します。  

モロヘイヤ、インゲン、ささげ、大平、モロッコ、大根、人参、スナックエンドウ、つるむらさき、バジル、パセリ、みつば、春菊、ニラ、ふだんそう、キャベツ、おおば、エゴマの葉、バイアム(ジャワほうれんそう)     


   

以上の中で、桃太郎コルト、京ひかり、サニーショコラ、カクテル、キャベツ、大根以外は、在来、有機、自家採種ばかりです。   
 桃太郎コルト、京ひかりは、0−1テストでパワーのある野菜なので、自家採取するために少し植えてみました。  
 サニーショコラとカクテルは、遺伝子組み替えでないと言う証明書を種苗会社からもらっています。これらは、自家採種出来る事が分かったので、来年からは全部自家とうきびになります。(今年は自家は半分くらいです)  
  大根、キャベツは、今の所、自家採取が難しく、毎年挑戦していますが、成功していません。今年はどうでしょうか。



   


もう少しで出荷できる平家大根だけ、自家採取です。大蔵大根や、宮重大根は、在来種なのですが、北海道の寒さに負けて、冬の間になくなってしまうのです。          

   

今年の春、一本だけ残っていたのですが、間違えてトラクターで耕してしまいました。一粒万倍の貴重な種を!!!!でもまた挑戦します。  ステップバイステップです。  

 

2006年9月号

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