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まほろば自然農園
 
     


 11/19日頃からの大雪と寒波で農園は深く雪に埋もれてしまいました。  キャベツ、白菜、小松菜、水菜、チンゲン菜、ターツァイ、高菜など、取りきれないうちに雪の下になってしまいました。
もう一度雨も降って、暖かくなりそうなので、その時に少しでも収穫しようと機をうかがっています。  
なにしろ、白菜の埋蔵量は大変なもので、年内に販売できる量だけでも確保したいのです。
大根はもう貯蔵したので、12月初めの年末大感謝デーにどれだけ農園野菜を出荷できるか・・・すべてお天道様次第です。



 今日は11/28日(金)、今、主人と出張先の姫路に来ています。

 チーフの福田君に電話すると、ここしばらく、最低気温が0℃〜1℃になって来たので、雪も解け収穫再開とのこと。
折角大事な時に手伝えなくて申し訳ない!!


ブロッコリーが雪に埋もれている間に、花蕾が寒さでダメになったとのこと、まだ結構沢山残っていたのに残念!!  

 今年のブロッコリーは量的には去年よりたくさん植えたので、出荷量は多かったのですが、成長期にあまりにも雨が降らなかったので、味がイマイチという感じでした。  

それでも農園のブロッコリーは、どこから仕入れたブロッコリーよりもお客様が優先的に買って下さって、出荷しても出荷してもスグなくなってしまいました。

本当に有難いことです。

 今年は秋キャベツも豊作で、味もよく、農園としては例年の何倍も出荷したのですが (1,000個以上)それでも、他からの仕入れの方が多かったようです。
 
特に漬物用キャベツは大量に必要なので、殆ど他からの仕入れになりました。
来年は漬物用キャベツも少し挑戦してみようかなと考えています。
キャベツは白菜よりも寒さに強いので、しっかり貯蔵もきくのですが、もう今月中(11月)あるかないかというところで、貯蔵するほど残りません。

 なので、来年は2町6反の処女地同然の所(20年間、石灰しか入っていない牧草地)を借りることができたので、いくらでも作ろうと思えば作れるのです。
しかし、土より石の方が多いのではと思う位の所なので、開墾するのが大変なのと、根っ子のはる牧草の種が20年間堆積しているのとで、これも耕作が大変なのです。

 かと言って、慣行栽培で農薬と化学肥料いっぱいの跡地は借りたくないし、そういう畑に囲まれた所も困るし・・・・
そうなると札幌市内で、この2町6反の桃源郷は最後に残された、天与の土地であるかも知れません。

そう考えると石ころも牧草も愛しく思えてくるから不思議です。


 白菜は日当たりのよい所に植えた方が、おいしくなることが毎年の経験で分かっていたので、今年は第3農場に全部植えることにしました。

 ところが忙しくて、なかなか白菜を植える場所を準備することができず、日程的に植える直前になって、人の背丈ほども草がぎっしりと生えた所の草を草刈機で段刈りし、そのままトラクターで20cm位の深さで耕したあと、すぐに植えなければ間に合わないことになってしまいました。  

理想的には、不耕起で種まきする所だけ溝を切って種まきするか、苗を植えるかした方がよかったし、耕したとしても、しばらく置いてから植えた方がよかったのですが、そんなことをしていたら雪が降るまでに白菜が巻いてくれなくなるので、仕方がありませんでした。  

 ところが運の悪いことに、丁度白菜の成長期に札幌市は50年来の旱ばつで、傾斜があるのに耕してしまった土は、乾きに乾いて成長がストップしてしまいました。
その上、やっと降り始めた雨で白菜も成長を始めたのですが、草も大変な勢いで成長を始め、あっと言う間に白菜がどこにあるのか、分からないほどになってしまいました。  

順番に草とりをして、やっと顔を出した白菜は成長が遅れて、漬物白菜は予約の人しか間に合わず、やっと大量にとれ始めたところで雪に埋もれてしまいました。  
まびきの遅れも成長を阻害し、余計に出荷が遅れてしまいました。
まだ巻(まき)の足りない白菜が、畑に山ほど残ってしまいました。

 でも哀しむことなかれです。  
来年の春には、またおいしい白菜菜花になって、皆様に喜んでいただけることになるでしょう。



 東京で自炊している息子に白菜とキャベツと大根と小かぶを送ってあげました。 息子曰く  
「甘くておいしかったけど、白菜の葉をはがしたら、ゴロっと虫が出てきたよ!」 とのこと。  

内心驚ろいたけれど、(虫とかの居なくなるところまで外葉を取って出荷するようにしていたので)  
「無農薬の証拠よ」 と開き直ると、  
「分かってるよ、感謝してるよ、でも野菜だけじゃなくて、栄養価のあるものも(肉や魚のこと)たまにはちょっと一緒に入れてくれるとありがたいんだけど」  
「何言ってるのよ、白菜やキャベツが一番真心のこもった母さんの最高のプレゼントなんだから」  
「分かってるよ。でも両方あった方が、もっと嬉しいんだけど・・・」  
あくまでも両者ゆずりません。  

 でも、もっと細心の注意を払って、虫が入らないように気をつけなければいけないと自戒しました。
都会育ちの方は、いくら無農薬の野菜がいいと頭では分かっていても、いざ虫が出てくると理屈ではなく、悲鳴を上げてしまうからです。  

 来年はもっともっと上手に作れるように頑張りたいと思います。




 皮の内側が輪状に黒ずんだ大根のことを農家の人たちは、輪黒(ワグロ)と言うようです。

これは病気ではなく、成長期に乾燥が続くと発生する生理障害です。
傾斜で乾燥しやすいまほろば農園では、例年、条件の悪い所に多少出たりするのですが、50年ぶりの今年の旱ばつで、少し多めに発生したようです。  

漬け物大根の始まる大分前から店頭でバラ売りしていたのですが、誰からもクレームが来なかったので気がつきませんでした。  
漬け物大根が始まると、3人からクレームが入りました。

 それでいろんなところ(3ヶ所に植えてあったので)の大根を切ってみたのですが、一番傾斜のきつい第2農場で、特に宮重大根とその近辺で多く発生しているようでした。

でも、その時にはもう漬けてしまわれた後だったので、どうすることもできませんでした。(クレームを受けた方たちには、返金や代替品をお届けすることが出来きましたが)
本当に申し訳ないことになってしまいました。

 食べられる時になって分かったお客様に対して、どんな風にお詫びすればよいのか悩んでしまいました。
大根のお金をお返しするだけで済むことではないからです。  
もしお許し戴けるのであれば、大根の返金は勿論ですが、お名前を登録させていただいて、来春また大根が出来るようになった時にきれいな大根やその他の野菜などおわびにお届けしたいと思うのですが、いかがでしょうか?
レシートなどなくても、該当の方はレジの方まで申し出て下されば、登録したいと思います。 

 尚、輪黒になっていても、よほどひどいものでない限り、おいしく食べられますので、気になる方は、そこの所だけとって召し上がって戴ければ勿体無くならないと思います。
勿論、捨てられたか、食べられたかに関係なく返金とお詫びはさせて戴きたいと思います。

 どんな旱ばつにも耐えられるような大根を作りたいものです。


 F1の赤かぶを自家採取して植えたら、赤、ピンク、紫の3種類のかぶが出来たことは前号で書きました。ピンクと紫のかぶは店頭に並べてもあまり売れないので、多くはソフテリアで千枚漬けにしてもらいました。
 出し始めの時は、信じられないほど辛くて苦くて、これはとても売り物にならないと思いましたが、昨日(11/29日)食べた時は、その辛みと苦みが、次第に落ち着いて、しかもよい形で残っていて、大根や聖護院にない風味もあり、常識的でない個性がありました。
また聖護院の柿の実漬けや、大根の玄米漬けも、これまでで一番おいしいと思います。
 
農園野菜の素材の味を、これほどよく素直に引き出してくれている、千葉さん(漬物担当)に感謝です。
但し、浅づけは薄味なので、味が変りやすく、おいしいうちにお召上がり下さいませ。



  主人と私が25年ほど前に店を始めた頃は、まだいわゆる八百屋さんも一杯あって、手稲山の頂上に雪が見える頃には、あちらでもこちらでも漬物大根を売る店があり、軒下には干し大根がぶら下がっているという光景が札幌の風物誌でした。  

出店して、間もないまほろばのような小さな店でも、契約農家の寺島さんや共働学舎さんがトラックで何千本と大根を運んで来てくれたものでした。  
ところが昨今では、スローフードを提唱するまほろばのような自然食品店でさえ、お客様は何倍にも増えたにもかかわらず、年々昔のように漬物をする人は減るばかりです。

 健康に関する漬物の効用は大きく、漬物の乳酸菌は抗菌作用が抜群でO-157の菌でさえも殺してくれ、腸内の環境を整えてくれます。
インフルエンザを恐れるよりも、日頃から、自然発酵の漬物や、同じく抗菌作用の強い梅干を食べることをお勧めしたいと思います。

 あとは甘い物やアルコールを控え、良質のたんぱく質をしっかりとっていれば、何にも恐れることはありません。
それなのに、漬物をする人が年々減って来ているのは本当に残念に思います。  
住宅事情もあるようですが、出来る範囲で来年は是非々取り組んでみて下さい。
漬物上手の主婦の方たちが健在のうちに、是非とも、技を受け継いで行きたいものです。  

 本当は、漬物シーズンの前に書きたかったのですが、遅くなり来年用になってしまいました。

来年の話をすると鬼が笑うと言うか、来年までには忘れてしまうと言うか…!!
 
      2008年12月号
   

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