2007年05月30日

●アスパラ中のアスパラ

池田さんのアスパラ、
全国発送中です!!

池田さんのアスパラ.jpg


まほろばの大橋店長のお父さんから農業指導を受けて、
池田伊三男さんは約40年以上クリーン農業を実践して来た。
「有機農業の町、絵本の街」で全国でも有名になった道北・
剣淵町で『生命を育てる大地の会』を立ち上げた池田さん。

平成2年に、「無農薬無化学肥料」栽培に、
5年前には、「JAS有機栽培」に全面切り替えた。
何と11ha(11町歩)の広さもある有機栽培の畑は、全国でも珍しいのではないだろうか。

アスパラは6年前から、有機で栽培。
35a(3反5畝)の広さもある。

アスパラは畑の豚と言われるように、肥料を食い尽くす。
そこで、農家は有機では採算が合わないからと言って、
化成肥料をフンダンに入れる。
そして、厄介な除草は、皆農薬で済ませる
農家が何と多いことか。

彼は、静岡の有機肥料専門問屋「川合肥料」を主体に使用。
そして、手除草で手間隙かけている。
兎に角、有機は言うのは簡単だが、行うのは難しい。
そして、続けるのは、さらにさらに難しい。
池田さんは、信念の人だ。

http://www.mahoroba-jp.net/blog/2006/12/post_24.html
(以前の記事を参照に)

グリーンとホワイト共に、
6月25日頃、終了。

申し込みは、
電話: 011-665-6624
FAX:  011-665-6689
で、受付いたします。

全国のあの方に、この人に、
安心、美味しい、新鮮なアスパラ・プレゼントを!!

2007年05月29日

●初の全自家苗 販売!

苗木販売2.jpg

5月の末、小学校の運動会が行われる頃、
まほろばで開かれる、毎年恒例になっている苗木販売会。

もう20年以上も続いている。
栗山の寺島さん、
北村の作田さん、
新得の共働学舎さん等々に
これまで作って戴いた。

しかし、今年から自立して
全ての苗が、まほろば自然農園で育てたもの。
既に、18日から販売されている。

ここに来るまでの道のりは遠かった。
小別沢の農園を開いてから、少しずつ出荷していたが、
その栽培法は手探り状態だった。

ハウスがないから、
自宅で室内の温度管理をしながら、
子供を育てるように育てて来た。
どれだけ失敗し、
どれだけ教えられて来ただろうか。

それに携わった家内の粘り強さ、辛抱強さ、愛情深さには驚かされる。
新聞紙を苗の上から被せたり外したり、朝晩の戸外への頻繁な出し入れ。
陽が動いては移動させ、陽が翳っては暖房をたき、
赤子を育てるようにねんごろに育む。

昔のお百姓がやったように、畑で成った物の種を
次の年まで持ち越して、土に蒔き、芽を出させる。
この自家更新の種も、まほろば苗の大きな特長。
一代交配F1種の種子戦争に対する、抵抗であり、運動でもある。
今や、F1にまみれた国土の食糧危機は、谷底を臨むようだ。


自家育苗 2.jpg
(外は雪一面、部屋で福田君と家内)

長年の育苗技術の蓄積を、今年はハウスに移して、
落ち葉で保温保湿することを思いつき、見事成功したのだ。

一鉢に詰まっている愛情や労力や技術や資材を考えると、
190円では、とても元が取れる処か、
既に足が出ている。

「それでは、採算が取れないよ」と、言ったが、
妻は、「それでいい!」と押し通す。
農場長だから、尊重して譲ったが、
皆さんの収穫の喜びの顔と声を思い浮かべれば、
「それも、いいかな」と最後は納得した。

形(なり)は小さいが、エネルギーが一杯詰まっている。
「小さく育てて、大きく成らせる」のが、何事においてもコツである。

さて、今年の皆さんの畑の出来どうなりますでしょうか。
ご報告下さいね。
楽しみに、待っています。

2007年05月28日

●此岸浄土

ネパール 3.jpg

少し旅して、再びと古巣に戻る。
その時、周りが光り輝いている事に、改めて驚いた。
店も事務所も、透明の空気が流れ、何事も無いように存在していた。
人もまた、流れるように動き、語りて滞る心がなく、たれもが澄んでいる。
忙しくも、静謐で不思議な気が支配していた。

さながら、浄土のよう・・・・・
死せば、このまま、あの世がここに移るのかしら・・・・・とさえ、思われる。

一旦離れてみて、
ある意味を初めて解した。
それは、多くのお客様が異口同音に訊ねられる、
「店に行くと、惹きつけられて、離れられなくなる・・・・・どうして?」


「無限ハート」のマジックなのだろうか。
・・・・・・・・・・・・・・

ともあれ、ここで、
皆と共に働くこと、
未知の方々と
出会えることの歓びを、
天に感謝したい・・・・・


2007年05月16日

●花神

花神 1.jpg

間違えて、このチョコレートケーキ食べないで下さいね。

昨日まほろばで行われた貝田講師による
「花サークルKARIN&体験レッスン 5月」。
『あなたもプチパテシェ*チョコレートケーキをつくろう』で作られた
おいしそうな『花ケーキ』なのです。

・・・・現代という時流は、
又、花に新たな命を吹き込む。・・・・・・・

夕刻、花サークルの代表・森直子さんが来店された。
今、あらゆる仕事や人を絶って、ご自分を見詰められているとか。
新たな森さんが、「花ボランテイア」や「植林による森再生」に取り組もうとされている。

森さんの文章で、心に響いた一文があるのでご紹介したい。

>「 切り花の生命 」          
文・森直子 抜粋   2006・11・30

 切り花は根を切られても生きています。
生命力の根源である「根」。それを絶たれても切り花は生きているのです。
余命を宣告された人間と同じです。
花を目の前に与えられた時、私たちをやさしく癒してくれる花のために出来ることは何か。
それは、少しでも美しいまま元気で長生きさせてあげること「延命」、
思いやりを持ち接してあげること「いたわり」「慈しみ」です。 

色、香り、姿形、雰囲気など、そのさまざまな持ち味で、
私たちの五感を楽しませてくれる役割をもち、産まれてきて、育てられた切り花。
だからこそ自分に花が与えられた時、何かしてあげられることはないだろうか・・そう考えるのかもしれません。
思いやる、気使う、個性を生かす、与える、保護する、など、例えて言えばきりが無いほど、たくさんのことがあると思います。
でも、一番花が喜ぶのは、手元に花が来たとき、その人がその人なりに、花を大切に思い、愛情をかけること。そう思います。

花は無理を私たちに強いることはありません。
忙しくて手入れができず、枯らしてしまっても、水を取り替えることが出来なくて、腐ってしまっても、
花首を折ってしまっても、どんなときも何も言わず優しく微笑んでくれるのです。
ですから、私たちは出来ないから、出来なかったから、といって、罪悪感を持つ必要はありません。

こうしなければいけない、そうすべきである、とうことは何も無いのです。
花はそれをわざわざ私たちに望むことはないからです。
花がそこに在り、私たちがそこにいる。ただそれだけなのです。
それが、切り花というものが人の心に感動を与えるほどの美しさたる由縁ではないか、とそう思います。

切り花にはとても不思議な魅力があり、底知れぬ強さと生命力があり、枯れてもなお、命を感じます。
「今このとき」のみを生きている、逞しさすら感じます。
花を察することで、自分自身を見つめ、考え、発見したり、気づきを得ることが可能になるのです。
切り花に対峙するとき、人は心を開きます。
切り花はその瞬間を生きているだけで、何一つ、思いがないからです。
それが人間から見たとき、不思議な魅力に映り、強さや逞しさを感じるのかもしれません。

生命の根本を絶たれてもなお生きて存在しているもの、それが「切り花」なのです。
花神  2.jpg

http://harufds.hp.infoseek.co.jp/index2.html

以前、頼まれて書いた「花神」という字の額装されたものを、見せてくださった。
「『花の美しさ』といふものはない、美しい花があるだけだ」と、小林秀雄は言ったが、
果たして、花に神が宿るのか、神が花なのか。
おそらく、花が神で、神が花なのだ。

咲くことも、枯れることも、美しい花なのだ。
人それぞれに、それぞれが美しい。


(しばらく、ネパールに行ってきますので、ブログはしばしお休みです。)

2007年05月15日

●臨時速報!?

メロン 1.jpg


今朝、市場は黒山の人だかり。
何と、かの「夕張メロン」が1箱(2玉入り)で、ご祝儀相場とはいえ
2,000,000円の最高値でセリ落とされたからだ。
札幌中央卸売市場始まって以来の騒動で、
報道陣や市場関係者でごったがえしていた。


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何せ1玉100万ともなれば、口銭で1割の110万、
さらに売値をつければ、1玉でそれこそ200万のメロンにもなりそうだが、
セリ落とした丸井デパートは飾って、恒例ながら最後はジュースで振舞うのであろう。
しかし、昨年は最高値で80万円だったから、倍以上での競売だった。
これは地元デパートの丸井さんが本州デパートにおされ気味で、
結局「伊勢丹」の傘下に入ってしまい、その余勢を駆って、
今回のイヴェントで起死回生を計ろうとしている。

それと、財政再建の街、夕張をみんなで後押ししようとの意気込みもあり、
夕張関係者の喜びも一入で、早期の復興を願いたい。
何はともあれ、道民一同の夕張を我が事のように心配して、
その熱い思いが感じられた嬉しい朝でもあった。


メロン 2.jpg

そうは言え、私は23年間、一度も「夕張メロン」を仕入れたことがない。
まほろばでは、国体で天皇陛下に献上された
北竜町の村一さんのメロンを扱ってる。
また新篠津の早川さんのJASメロンも人気がある。

出荷は7月の半ばから始まる。
その前に、詳しいご紹介を。
今年も、美味しいメロンを沢山食べてください。

ちなみにまほろばだったら、2玉で
せいぜい3,000〜3,500円といったところでしょうか。
今日のセリで、何と、1,300個も食べられるのか!!

2007年05月14日

●看板に学ぶ

私が来生、もしまた商売をするのなら、
これをしたいなー、と心に決めている職がある。
それは、材木商か漢方の薬屋。
どちらも、あの独特な匂いと雰囲気がたまらなく好きなのだ。
薬局は洗練された店でなく、所狭しと漢方の草木が店内を埋め尽くして
少々どころか、かなり汚めが良い、そしてチョット薄暗く。
また、銘木店に行くと、このケヤキやひのきから匂立つ山々に思いを馳せ、
木々の精霊に囲まれた生活に憧れるが、現実ともなると生き残るのが今大変らしい。

今日も厚別店の帰り、改装のための材木探しに銘木店に寄った。
西野の新店舗建築の際、明治期に創建された北海道で最も歴史のある
「穂刈銘木店」の中村さんには随分お世話になった。


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縄文杉のような大きな屋久杉の何十年も前の古板を、
開店の時飾りたいと、前々から取って置いてもらっていた。

また40年もの間、在庫していたアフリカ産の「ゼブラ」の木に字を書いて彫ったりもした。
名の通り縞が走り、ひのり方に風情があり、目に沿って縦に立てた。
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また、表看板にと、東京の新木場から大銀杏の板を取り寄せて下さった。
何せ大の男四人が抱えて、やっと上がる何t もの代物だった。
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それが、何と3年も経たぬ内に、真っ黒く変色してしまったのだ。
見るも無残な姿で、開店当初の光輝いていた明るさが完全に失せてしまった。
風雨に晒されると、こうも変わるものかと思われたが、どうも銀杏は渋が出やすいらしい。
初めから色止めを塗ることはしなかった。
材木商の中村さんや、彫師の今村さん、庭師の竹内さんの意見に従った。
自然の風合いを損なう、と聞いたからだ。
しかし、ここに来て、寂びることの憂いも知った。
どうしようものかと、ここ数年逡巡していた。

それが、この春の陽気に押されて、どうにかしようと決心したのだ。
実際、上って観察すると、ヤスリ程度の磨きで良いのではないかとの結論に至った。
大仰な足場も組まず、梯子で登り、
カンナをかけず、ヤスリとブラシでこすると、あの黒の汚れが取れ、
地肌とまでは行かないものの、すっきりした枯れた感じが出て来た。
さらに剥がれた字を塗り直すと、それなりに活き活きした看板が浮かび上がった。

看板 1.jpg

日常、我々は、ああでもない、こうでもない、
と思いあぐねて毎日を、如何に送っていることか。
そんなに悩むなら、一歩、足を進めてはどうか。
とにかく、一歩は違う局面を開いてくれる。
そこから、また一歩進めると、当初には無い全く異なった世界が現れる。
行為は、意外なヒントや気付きを与えてくれる。

形は元の形に非ずも、また新らし。
古色蒼然とした寺院も、天平の空には
絢爛豪華な原色が映え、当時の人々の目を驚かせた。
今昔、同じ形でありながら、全く別な物を見ていたのだ。
古は古、今は今。
今の最善に、今の美が備う。

看板 6.jpg

人もまた、若きを羨まず、老いを怖れず。
その時、その時の生を、生き切る。
それを死といい、それを生という。
完全に生きたる者に、完全なる死あり、安らぎあり、眠りあり。

前と比せず、後を憂えず。
人生の風雨に晒されながらも、今を生きる。
そんな教訓を、看板は静かに語った。


2007年05月11日

●取材日々、是好日

七五三塩 1.jpg
(「寺田本家」の法被を着たので、「杜氏みたい!」と、冷やかされた)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/25229.html

今朝、道新の全道版・経済欄に「七五三塩」が紹介された。
中々、こちらの意が尽くされない面も否めないが、
道民に広く知らされて、メジャーデビューといった所。
財務省から直接連絡があった位だから反響も大きい。
世界の食通、首藤氏や増川女史からも電話があり、
絶賛して下さった。有難い限りだ。
首藤氏は、ダ・ヴィンチのヴィトルヴィス図から霊と物を繋ぐ1728の数字を見出し、
その神秘数を、七五三塩を混成する回転数とした。
増川女史は、平安時代からの伝統料理道の四条司家とお付き合いもあり、
基本的調味料、塩、醤油、味噌、酒等には殊の外、眼が厳しい。

互いに異なる複雑なミネラルバランスが、混沌として絡み合う。
この錯綜するミクロの中のミネラルのやり取りは、マクロの大宇宙のようでもある。
0−1テストで設計されたバランスは、現代人の人体生理をより蘇生化させる。
この塩は、息の長い商品だから、ゆったりと構えて取り組みたい。


なごみ塩 2.jpg
(まほろばの車に給油する近藤社長を撮影するSTVスタッフ)

午後一番「STVどさんこワイド」の取材が続く。
今回は「エコ特集」で、例のBDFバイオ燃料に白羽の矢が立った。
マスコミでは、連日、植物由来の「エタノール」燃料に注目が集まっている。

近藤アナウンサーが、マフラーに鼻を近づけ
「わあー、本当にテンプラの匂いがする!!」
と、言ってはしゃいでいた。

同名のBDFウインの近藤社長は、若いながらこの事業に
取り組む真剣で素敵な生き方をしている。
朝方、農業新聞の記者の方が来店され、社長を見て、互いに「あー」との声。
BDF取材で、近藤さんとは周知の仲、三度ほど掲載されたという。
彼は、道内の環境問題に関わりある団体や店を
隈なく歩いてBDFの効用を説いて回った。
巨漢ながら、気持ちが優しい、憎めない人柄だ。
大きく羽ばたく彼の今後の行く末を期待したい。

店の取材後、一路、畑へ。
トラクターも、このBDFで動いている様子を実況中継。
実に不思議なのだが、エンジン音が静かになり、馬力も変わらない。
登はん力が衰えず、燃費も上々。
先日のデイーゼル値上げに伴って、BDFは今ブレイクしている。
お客様の廃油持込も、予想外に多いのには驚く。

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(福田君が、張り切って運転するトラクターも嬉しそう。案内するは近藤麻智子アナ)

いよいよ、まほろば農園もエコエコで、ニコニコ。
ハウスの加温も、落ち葉を集めてその発酵熱で見事成功!!
今年は、まほろばにとってエコ開眼の歳かな。

(どさんこワイド放映は、来週16日(水)4:00〜5:00の間の予定です。)

ちなみに、今「感謝デー/ありがとうの日」の真っ只中!!
11日〜13日までです、お早めに御来店下さい。