2008年01月29日

●齋藤さん姉妹

齋藤さん.jpg

先の出張で、絵本の訳者・斉藤ゆう子さんと
妹・トモ子さんと初めて東京で会った。
http://music.geocities.jp/tom107tommu/
お二人とも素朴で飾らない純情を絵に画いたような方々だった。
しかし、お姉さんのHPを拝見すると、
ここに至るまでの波乱万丈の半生に驚かされる。

http://homepage3.nifty.com/yukosite/
(絵本 翻訳 原始意識)
一度そのHPを覗かれて欲しい。
半生記とともに、
学んだ足跡が、リンク集に貼られていて、
最後まで見届けるのは並大抵ではない。
http://homepage3.nifty.com/yukosite/Link.html

精神世界から英語学習まで、ジャンルが多岐にわたる。
古今東西の画家やミュージシャンや舞踏家などなど、
動画が充実している。

やはり、サッチモの唄と人柄は、音楽の何たるかを教えてくれる。
それと、坂東玉三郎の踊り。
これは稀に見る超天才だ、と改めて感心する。
どの所作をとっても絵になり、指先まで一分の隙もない。
世界の舞踏家と比較しても、その境地の高さは隔絶している。

さらに、福岡正信翁の粘土団子の作り方まであって面白い。
私は、サヴァン症候群や神童と言われる
自在奔放な才能のきらめきに、息を呑む。

誰もが、脳内で何かのタガが外れると、
隠された無限の才能が溢れ出るのではなかろうか。
しかし、人生の最期まで天才で居続けるかは分からない。
多くは、途中で立ち消える。
だから、モーツアルトなんかは、別格なのだろう。

齋藤さん姉妹も、ネパールの
あの覚醒時に戻りたいとおっしゃっていた。
白隠禅師も大悟徹底は一度か二度で、
後の小悟は無数にあった、と言われたが、
悟りが、本当の意味で輝くには、
人生の荒波に揉まれる必要があるのかもしれない。
悟り切れない何かを、
世間の砥石は磨いてくれるのだろう。

最後に、妹さんはヒーラーでもあり、
早速ワークをしてもらった。
自分の内側から自然に動きが出て来て、
久しぶりの活元運動でもあった。
その誘導をされた妹さんの手が、
自我がないというか、人間の存在感がない。
透明な感じがして、まるで天使に触られている感じがした。
無我とは、こういう感触なのか、と思った。

お二人とも、静かで控えめで、決して外には出ないタイプ。
そんな無名の方々が在野に居て、
何かホッとして安心するものがあった。
そして、しみじみと東京の夜空を眺めたのだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今日から明日まで
社員慰労旅行と新年会で店を休ませて戴きます。
そして、翌日から関西・小豆島に出張で、
ブログ再開は来週月曜日から。
2月の「感謝デー」は8.9.10日です。

2008年01月27日

●古都 奈良

箱書き 3.jpg

幾度、訪問したであろうか。
京都のトータル・ヘルス・デザインさんへ、「結」の箱書きに。
もう1000個ほどの数になるかもしれない。

箱書き 6.jpghttp://www.thd-web.jp/site/genkiup-news/?utm_source=genki_up&utm_medium=blog_top_left_banner&utm_campaign=koudoku
月刊誌「THDライフ」の新年号に「結」が掲載されたためか、
年明けても、注文が相次いでいるという。
有り難いことである。

そんな購買者から電話越しに、
「・・・・ある日、この結を握っていると、
無限の愛の波動が、突然押し寄せるように襲ってきて、
その時、初めて愛とは何かが、
込上げるようにして、悟ることが出来ました・・・・」
と、涙声で語られて、その後は言葉になりませんでした。
このような体験者の方もいらっしゃるのかと、我ながらただ驚くばかりです。

お客様・本木さんの猫ちゃん。
「結」が、お猫様の聖地で、何時も寝ていて、
オアシススペースになっているということです。
動物には、分かるんでしょうか。不思議ですね。

この日も、何とか予定の箱と色紙を書き上げてホッとしたところです。
いつも、これで書き納めカナー、と思うのですけど、
意外とブームは根強く続くのかもしれませんね。

今年は、「ミニ結」を出す予定ですので、
楽しみにしてくださいね。
これも、曰く因縁があり過ぎて、面白いですよ。

箱書き 2.jpg

http://president.thd-web.jp/e6266.html
(THDの近藤社長のブログより)

その後、近藤社長のご招待で、奈良公園の中、
興福寺五重塔の許、「塔の茶屋」に。

その時、初めて分かったのだ。
「あぁー、ここだったのか!」
18歳の頃、木津川のおばあさんに連れられて、
生まれて初めて懐石なるものを食べた処。
先回「馬の目」かな、と思っていたが、
公園の中で、古びた侘び寂びの東屋であった記憶が微かに残っていた。

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現代建築で、古材をしつらえて和の美学を追求したものと違って、
まさしく古き和がそこにあって、すでに論評の外に、
その存在はあった。
心の落ち着き処が、違っていた。

出される膳の何とも言えぬ納まりは、
創られたものでなく、
在りて在る、時そのものであった。

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まさに、食を戴くというより、
時を戴いた、というのか。
静かな感銘に近いものがあった。
日本文化の深さを、
身近な茶屋で味わえるとは。

古寺巡礼もまた、
ここなど立ち寄られると、
一層味わいや趣に、
深さが加えられるであろう。

箱書き 峠の茶屋 2.jpg

帰札の朝、奈良駅の前の通りを行く。
80も、ゆうに越したおばあさんが、
一人小型車を運転して、
自ら育てた農産物を売りに来ていた。
多くの近隣の人々がそれを目当てに集まってくる。

古都の朝は、いにしえの昔も変わらず、
かような人々の営みがあったのだろうと、
感慨に耽ってしまった。

これを英気に明日を、と
まほろばの奈良を後にした。

箱書き 奈良 朝市.jpg


2008年01月25日

●WATAMI JOHF生産者会議

ワタミ 3.jpg

この日、羽田の近く大鳥居のワタミ本社で開かれる
JOHF(Japan Organic Heart Farmers−Foods−Family)
生産者会議に米内社長と参加した。
半日の出席であったが、実り多いものだった。
「和民」などの全国の外食部門に、出荷する農家の年一回の集いで、
その勉強会であり、懇親会であった。

最後まで聞くことが出来なかったが、
それは高度に掘り下げられた講演内容で、
日本一を誇る有機農業の圃場面積を有するだけの
真摯な取り組みの姿勢には、驚かされた。

ワタミ 2.jpg

最初に代表の渡邉美樹氏の講演があり、
外食産業に加え、介護事業、教育事業、有機農業、海外支援等々を
手がける幅の広く、奥の深い思想と実践力には、感動した。

その成功の鍵は、「夢に日付を付ける」手帳にある、と言われた。
何年先の夢を書き込んだものを、今年、今月、今週、今日に落とし込んで、
常にそれを、イメージすることで、
想像力が現実化出来ることの重要性を語っていた。

「地球上で一番多くありがとうを集めるグループになりたい」との
スローガンは分かりやすく、素晴らしいな、と感じた。

ワタミ 1.jpg
(右が武内社長と、左が瀬川社長)

渡邉社長の右腕とも言える
潟純^ミファームの武内智社長とは旧知の仲。
TV「ガイヤの夜明け」に出演するなど、彼の名はもう全国区である。
前の平成フードサービスでは、エリクサーを100台も各店舗に付けて戴いた。
それほど、まほろばに理解を戴いている。
何時も親切で、気心の知れる得難い友である。

また、JOHF会長の(有)当麻グリーンライフの瀬川守社長とも懇意で、
久しぶりの邂逅に喜び合った。
お二人とも、同郷北海道、しかも
ワタミさんを支える重要なポストにあって、
東奔西走、指導に駆けずり回っている。

日本の未来にイノチをかけている
このような友を持って学ぶことが出来、
本当に自分は幸せだと感じた一日であった。

2008年01月24日

●東京大田市場

次の朝4時から、
札幌卸売市場で有機野菜を卸している米内社長と、
東京大田市場に、視察へ。
何年ぶりであろうか。

東一 1.jpg

「角市」の鈴木社長も、今なお健在で、
有機や特栽の普及振興でご活躍である。

東一 2.jpg

東京では、今や予約相対先取り方式がほとんどで、
夜中の11時から3時までで、ほぼ7割方放出され、
2000tの内、30%の600tが朝セリにかかるだけだ。

言い方は悪いが、残り物で競られていて、
八百屋さんは、その外物で商いしていることになる。
当然、良い物が、選べないのだ。
益々、この格差は広がり、小売業は衰退するばかりだ。
この傾向は全国的で、唯一牙城を守っている札幌も、
年々セリ場は活気がなくなり、ほとんどが相対制度になっている。

一面産地価格主導になって、農家を守る点では良いのかもしれない。
だが、上下する価格変動の市場原理と
そのダイナミズムが失われるのは反面寂しい。

一番問題なのは、大企業優先の力関係で、
個々の小売店の灯が、街から消えて、
街の活力が無くなることで、延いては、
個々人の活力も萎えて行くことでもあろう。

何とか、頑張って北海道の片隅で、その火を消したくないものだ。

東一 3.jpg

ところで、「個性化コーナー」の充実振りには、目を見張った。
築地から来た東一市場の新人・濱口龍子さん。
実際農家に出向いては調査確認を怠らない。
説明を聞いても、実に詳しい。
これは、心強く、嬉しいことだ。
今後もお願いしたい所。

初めて見る「ザーサイ菜」。
ホーレン草で全国優勝した無肥料「ちぢみほうれん草」。
実に旨い「菊みかん」。
無添加の蜂蜜まである。
無添加「あんぽ柿」。二酸化硫黄の燻蒸処理なしは、珍しい。
仕入れたいものが、沢山あって楽しい。

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ちちみホーレン.jpg
菊みかん.jpg
あんぽ柿.jpg

ミニトマトを日本で初めて栽培し普及した
千葉旭町の石毛襄氏のサンドリップも常連さん。
場内で、電話をかけての新年挨拶。
時々食事相談を受けるなど、
お付き合いも20年にはなるだろうか。

全国の農家の方々、それぞれの個性を発揮し
特性を活かして、こんなに頑張っていらっしゃる。
その声に励まされて、まほろばも前進しよう!

2008年01月23日

●「ひしわ園」さんと

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先週の出張で、しばらくブログを休んだ。
しかし、帰ってみて、さらになお仕事が山積していた。

有機のお茶では日本一の規模を誇る「ひしわ園」さん
小尾社長のご紹介で、東京の「マルエツ」本社へ。
醤油や珍味の打ち合わせのためであった。
店には、オーガニックの商品が随分並んでいるのには驚いた。
ヤマヒサさんや井上さんの醤油も置いてあった。

マルエツのスーパーは東京圏に250店舗もある。
その中に、ひしわ園さんのお茶が処狭しと並んでいる。
オリジナルデザインも目を引き、桁外れに売れているという。
これまでになるには、大変なご苦労をされた、と聞かされた。
その真摯な商いへの姿勢に学ぶところの如何に大きいことか。

ひしわ園 小尾社長 2.jpg

そして、昨日は札幌のホテルでの展示会で来道、
まほろばにもお越しになられた。
新企画、韃靼そば茶や昆布茶など、
北海道産の素材のこともあり、
今後、「ひしわ園」さんとの繋がりが一層深くなる。

これも、社長が修行のためと、
ご子息・哲史君をまほろば農園に
預けられて以来の信頼関係である。
今後とも、ひしわ園さんの教えを受けながら、
進ませて戴きたいと願っている。

2008年01月13日

●元服そば

まほろば「一二三そばシリーズ」『元服そば』

弦間 そば 1.jpg

今の成人式は、昔の「元服式」に当たります。
この善き日に因み、まほろばでは成人の方の前途を祝し、
「元服そば」を作ってみました。

勿論、かつて成人式に臨んだ方も、
これから臨む人も、召し上がって下さい。

特徴は、ずばり『十割そば』です。
それは、ピュアであり、混ぜ物のない純真さを現します。
二八や四六の
妥協のない、甘さのない、
生き方の厳しさを求め、
大人の渋さを知る、
良い機会となるでしょう。

その意味でも、成人式にこそ、
この『元服そば』は相応しい食となるでしょう。

十割は職人さんでも技術上、大変難しいもので、
なかなか「そばやさん」でも口にすることが出来ません。

そこを、そば生産者の弦間さんの長年の経験実験から、
自らそば製造器を発明しました。
それが、実に素晴らしく、コシも出、つやも出ることで、
機械で出来たとは思われないほどのものです。
とはいえ、小麦粉が入っていないので、なるべく早く召し上がってください。

かえしは、年末と同じの「豆醤」「有機三河みりん」「ひふみ糖」で最高級。
出汁は「本鰹」「宗田鰹」。

3人前 つゆ付き ¥1480

弦間 そば .jpg
(弦間久吉さんと発明したそば製造機)
・明日から東京・関西出張ですので、しばらく休みます・

2008年01月12日

●最涯の海から

新年挨拶イメージ.jpg

昨日から新年の感謝祭『初市』。
このたよりに、従業員みな恒例の挨拶を掲載する。
事務所は原稿のやり取りで、さわぎとなる。
とにかく、みなそれぞれの新春の心構えを披瀝して
いよいよ今年のスタートを切る。
お客さまに、みんなに、幸せの光が降り注ぎますように。

折々の書イメージ.jpg

8、9日の二日にわたっての取材。
根室、歯舞、納沙布の辺境の地に、
水産関係者を訪問取材した。
北方四島の海で生きる漁師の
厳しい生き様に目が覚める。

これはどうしても伝えねば、と
帰った10日に編集・校正・印刷と、とうとう徹夜になった。
「折々の書」の『最涯の海から』。
後日HPにUPします。
是非、お読み下さい。

誠良丸.jpg
(歯舞の荒海で闘う男達「第58誠良丸」のみなさん。吉田漁労長、ありがとうございます)