●「イナウ」と共に今年よ、ありがとう!!
アイヌの御幣「イナウ」の制作をお願いしていた結城幸司さんが
わざわざ、その入れ替え儀式のため、大晦日の今朝来店された。
カムイや先祖と人間を繋ぐ大切な祭具「イナウ」は、神聖な供物でもある。
新生な年を迎えるに、先ず新たなるイナウを迎えようとの願いが叶った。
先日書き上げた「自然医学」の連載原稿が、たまたまアイヌ精神文化のテーマだった。
「終わりの滴(しずく)、始まりの滴」と題して、自分としても瞠目するべきことだった。
それは、「まほろば」という音韻が、実はアイヌ語を祖語として遡れること、
そして、ある偉大な思想哲学を蔵していたのだった。
私のアイヌ文化に対する思いが、一変というか、飛翔した感じだった。
この思いが、今年の締めくくり、来年への展開を、イナウを介して引き寄せたのだ。
結城氏の祝詞はアイヌ語と日本語の混じったもので、
それから感じたことは、ひたすらみんなの幸いを願うものばかりだった。
アイヌ民族の優しさ、和やかさ、明るさに、このように感動するのは、
実は日本民族も、他民族も根底は同じなのだ、ということではないのだろうか。
今年一年、いやまほろばのこれまでを締めくくるには、
さり気ない小さな儀式だったかもしれないが、これは大きな節目である象徴だった。
天から、平和のメッセージを戴いたのだ。
来年から心新たに、食を通して平和の行進が出来ますことを。
この一年、まほろばをご愛顧戴きました事、
深く深く感謝申し上げます。
来年は、皆様にとりまして、和やかな歳となりますよう、
幸せな日暮しが出来ますよう、お祈り申し上げます。
ありがとうございました。