訳あって時々北海道から神戸へ行き数日を過ごす。その析の荷物に最近変化が起こった。
以前は羊蹄山の水をポリタンクに詰めて行った。飛行機の時は5リットル、車だと欲張って35リットル。 大抵の人は神戸の水道水の実状を御存知なくて、「六甲のおいしい水」のイメージしかないから、「神戸の水道水は飲めるものではない。」と言うと驚かれるが、今や神戸の水道水の3/4は淀川からの取水である。その淀川というのは源頭の琵琶湖のまわりの町々から始まり、京都、高槻等の都市が川沿いにあり、その生活廃水は勿論、下水処理水もしっかり流れ込んでいる川である。そういう水は、北海道の大自然の中で生活した体には耐えられない。従って神戸へ行く時は以前から水持参となっていた。その水が無くなると、ミネラルウォーターを買ったり、神戸の湧き水(これは本当に「六甲のおいしい水」)を求めて足を運ぶこととなっていた。
ところで、北海道で私達二人が住んでいるのは羊蹄山の麓の倶知安町で、水源は人為汚染の心配はないところである。町の水道の為、塩素殺菌をしてあるのが一寸嫌だが、そのままで飲めない水では全くない。そういう所に住んでいる私達が浄水器をつけている、と他の人が聞くとさぞかし目を丸くするだろう。
しかしそれでもつけたのは、一言で言うなら永年のまほろばさんとのお付き合いの結果のなせる技、ということになる。まほろばに対する我々の評価は、「自分達の気に入ったものを置いてくれている店」という程度から始まり、「まほろばには、本当においしいもの、欲しいもの、安心できるものが置いてある」とする段階を経て、今では「まほろばの勧めるものは素晴らしい筈だ。迫求してみる価値は充分にあり」という強度の信頼を置くまほろばフリークに変わっていた。そこに「エリクサー完成」の報があり買ってしまった、という訳である。 そしてエリクサーをつけてみて、北海道の我が家の水道水の味が本当に変わった。ただ0-1テストをしたり、何かを感じたりする能力は不幸にも(逆に幸か?)持っていないので味覚の面以外のことでは何も言えないが、味が丸みを帯びてくるのは確かだ。そして出すお茶も味が変わる。調理の味の具合も変わっているのだろうけれどそこまではまだ比べるまでには至っていない。 |