ふだんづかいの器
6月 19th, 2014 at 14:53近所の骨董「千家」さんで求めた大皿。
江戸後期の石皿、意外と安くしてもらって、今八つ頭を育てている。
中々の風情で、日々成長に伴い景色が変容する。
この皿、何と新潮社から出ている骨董の目利きが選ぶ「ふだんづかいの器」に掲載されていた石皿だった。
名品でも、高価な品でもなく、昔ならそこいらに転がっていた大皿だ。
無名の陶工が、それこそ毎日同じ物をせっせと作った末に残った時代物に過ぎない。
だが、そこにはてらいのない素朴で簡潔で、およそ芸術などの思惑もなく、
日常雑器として用の美があっただけだ。
そういうものこそ、歴史の雨風を凌いで残るのかもしれない。
そんな心和む安物の一品が、濱田さんや魯山人と一緒の本に同居していたことが、面白く思う。
Posted by mahoroba,
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