斉藤牧場と廃業騒動
9月 2nd, 2014 at 17:40旭川神居の斉藤牧場の代表から緊急の電話があり、
「保険所から『自主廃業せよ』との勧告があった」
と、寝耳に水のビックリ仰天の話に、顔が青褪めた。
何でも、「乳質の無脂乳固形分が8.0の基準値に達しない、
0.1不足の7.9の値で、最早それは牛乳でないので、廃業せよ!」との
無茶苦茶な論理と、横暴な権力行使に、
こんなことありうるのか、とばかりに耳を疑った。
丁度、来札していた国際弁護士の森田さんたちと、
早速、旭川に向かったのだ。
共働学舎の宮嶋代表も駆けつけ、この問題解決に一同論議したのだ。
そもそも、酪農発祥の地、ヨーロッパや豪州は、
山地酪農や自然放牧で雑草のみを食させてきた訳だ。
だから、余分な脂肪や蛋白質の値は無闇に上がることはない。
ところが、外国からかき集めた豆やコーンの配合飼料を与える
異常な飼い方が、日本酪農の主流になり、
高脂肪、高蛋白の乳質でなければ、乳として認めない
乳等省令なる規約を作ってしまったのだ。
つまり、牛にも人間にも都合の良い生理に合う牛乳は
国として認めない!という簡単に言えば、
こういう図式が出来上がってしまったのだ。
これでは、何時までも健全な乳は日本では望むべくも無く、
効率的に短時間で、大量の乳を出す牛に仕立て上げた
日本のゆがんだ酪農現場の矛盾が、今回の問題を生んだのだ。
3年ほど前、まほろばの慰安会で、斉藤牧場を訪れ、
晶爺さんの滋味に満ちたお話を聞かれたい。
何とも、そこには人間も牛も天上の楽園に住んでいるような気がする。
果たして、事の顛末はどうなるか!?
http://www.mahoroba-jp.net/blog/2011/08/post_1211.html