「人間の脳波を止めてしまう言葉」
9月 18th, 2011 at 15:36 (植松電機専務)
『致知』2011年9月号
特集「生気湧出」より
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夢というのは自分で大好きなことを
やってみたいという思いでしょうね。
だったらやったらいい。それだけの話です。
大好きなことをしっかり持つには感動が一番です。
「やってみたい」「すごい」という心があれば、
夢はいくらでも見つかると思いますよ。
でも、その時にできない理由を
いくつも思いついてしまうんですね。
そして、そのできない理由すら考えなくなる最悪の言葉が
「どうせ無理」
なんです。
この言葉が人間の脳波を止めてしまう。
思考が止まると楽ですが、それだと何も始まらない。
「どうせ無理」
ではなく
「だったらこうしたらできる」
と頭を切り替えて考え続けることで
道は拓けると思います。
だけどモチベーションはやる気だけで
高まるものではないんですね。
物事に挑戦し、それを諦められない理由が、
僕の場合は火事場の馬鹿力の源になっています。
僕は「どうせ無理」という言葉が大嫌いです。
この言葉が人の可能性を奪い、その連鎖が
正しくて優しくて弱い子供たちに向かうと知っていますからね。
繰り返すようですけど、僕は「どうせ無理」という言葉を
この世からなくしたい一念で宇宙開発をしています。
目の前の壁が大きいほど、その思いは強くなります。
だから、毎日火事場の馬鹿力を
出すことができるんだと思います。
* *
開発の世界ではゼロから一を生み出すという
大変厳しい問題に挑戦することもありますね。
これは一を二にしたり三にしたりというのとは
比較にならない難しさです。
その時、従来のやり方を維持しようとしたら
負けが始まるんです。
過去のノウハウばかりでなく
時に自分自身すら否定してしまって
「これでいいのか」と本気で動き出す時に、
ゼロから一が生まれるのだ思います。
いまの日本に必要なのは、
その執念と元気なのではないでしょうか。