海の資源を復興させよう!
4月 16th, 2015 at 19:09最近、まほろばで時々、開きほっけが入らなかったりする。
実は、定番を決めていて、荷受から毎朝届けてくれることになっている。
ところがこの頃、なかなかそうはいかなくなったのだ。
どうしてか。
それは、いい原料が集まらなくなったからだ。
この30年間で、初めての事で、おそらくこのことは全国的な現象でもある。
それと、毎朝驚くことに、生のほっけがセリ場に上がっていないことだ。
あのラウス産やオホーツク・道東沖のデカイ旨いほっけが、忽然として姿を消したのだ。
ことに、まほろばは活〆に拘っているので、まったく入荷が無い。
あったとしても日本海や道南の瀬棚などから入るものだ。
昨日のNHKクローズアップ現代にも取り上げられた海の資源問題。
今、枯渇して漁師が成り立たなくなって来ているという。
これは全国的なことで、兎に角、魚がいなくなってしまった。
いよいよ困り果て、国でほっけ漁の規制をかけた結果、ほっけが姿を消したのだ。
この原因には、海の温暖化と獲り過ぎの問題がある。
根こそぎ幼魚や小さい魚まで採り尽して、自分の首を絞めてしまったのだ。
小さい魚を放魚すればよいのだが、自分が採らなければ、他の漁師が採るから採る、
という悪循環が、益々海を荒らしたのだ。
それに、市場の荷受も、無ければ商売が成り立たないから、
小さくとも持って来い、という号令をかける。
これでは、一層枯渇して、目先の利益が、
子々孫々の働き場を奪っている構図になっていることを、猛省しなければならない。
あの地中海のマグロが、とんと食べられなくなってからしばらくたってしまった。
これも、乱獲でマグロが激減、死活問題で各国が協力して規制した。
つまり、国も漁師も消費者もがまんした、じっと耐えた。
すると、3年5年の間に、何と漁獲量が3倍に増えたという。
今、地中海は豊漁に身も心も沸き立っている。
日本海側のマグロの通り道の山陰。
そこを、巻き網で、腹に大量の子を抱えたメスのマグロまでも根こそぎ漁獲する。
今、不漁に泣いている。それはそうであろう。
そのためか、北海道の日本海側でのマグロ漁は、とんと聞いたことが無くなった。
積丹・岩内沖、利尻礼文沖のマグロは、すばらしかった。
でも、全く聞けなくなったのは、そんな理由で、
自分さえ良ければ、あとはどうでも良いという我欲が、国中を狂わしてしまった。
何事も、ほどほどにしなければ、自然のしっぺ返しは、結局は自分が損をすることになる。
お互い様のところで、手を打たねばならないのだろう。
今、海は我慢のときに来ている。
国民、今こそみんなこぞって我慢して、子孫のためにも、未来の海の資源を育てようではないか。