まほろばblog

死の街

9月 19th, 2011 at 8:22

小樽出身の鉢呂経産相が失言事件で辞任した。

地元で贔屓にしていた訳でもないが、

国難の最中、いささか不毛の寸劇に、前途の危きを嘆じた。

『死の街』発言だが、何故これが問題なのか理解に苦しむ。

当地の被災者の方々の心情を慮っての事であろうが、

それはお門違いというものだ。

氏自身が現地を視察して、偽らざる真情を吐露したものと思う。

3kmか、20km圏内か知らぬが、人影もない街中を見て、

誰もが「ゴーストタウン」と感じるだろう。

それは、捨て台詞でも揶揄でもなく、現実を直視した悲壮感ではなかったか。

しかも、彼は脱原発、反TPP派の先鋒で、間違っても、

その言辞に悪意はなく、むしろ復興への決意が込められていたのでは

ないかと、察するのだ。

「放射能が移る・・・・」とか何とかのオフレコも報道各社、

みな正確な言葉書きはなく、まちまちなのも皆本当に聴いたのかと疑う。

仮にあったとしても、軽率さは否めないが、本意ではないはずだ。

石原知事なら、一言の元に記者を蹴散らすであろうが、

それよりも、そんな重箱の隅を突っつき合い、言葉狩りに興じる裏に、

何かの闇を感じざるを得ないのだ。

今、何が本意で、何を託し、何を互いにやっていかねばならぬかが、

分かっていない事を案じる。

政治家も情けないが、それを取り巻くマスコミ報道関係者の見識なきを憂う。

そして、その土壌を生んだ、我々国民の体たらくが問われているのだろう。

責任は一人ひとりにある。

この国を、何処に導けばよいのか。

先ず、ひとりの決意にかかっている。

コメント入力欄

You must be logged in to post a comment.