劇団わらび座ミュージカル「ジュリアおたあ」上演に向けた協力のお願い
8月 28th, 2015 at 10:45呼びかけ人 早坂 潔(浦河べてるの家)
向谷地生良(北海道医療大学)
皆さまへ
「劇団わらび座」は、戦後の混乱期に、飢えと孤独の中に生きる戦災孤児や市民を歌と踊りで励ます活動としてはじまった市民活動にルーツを持つ歴史ある劇団で、べてるも作品の上演への協力も含めて長年交流を続けてきました。被災地、東北に拠点(秋田)を置き、震災後、さまざまな困難に直面しながらも、埋もれた郷土の人々の歴史を掘り起し、それを新しい作品として世に送り出し、人々を励まし、地域に希望を与え続けています。このたびの新作が「ジュリアおたあ」です。
この作品は、秀吉の朝鮮出兵によって親や故郷を失い日本に連れてこられた少女おたあが、九州肥後国宇土のキリシタン大名・小西行長のもとで、行長とその妻ジュスタの慈愛を受けて成長していく物語です。故郷を失い、戦火の記憶に苦しみながらおたあは、行長が設立した施薬院(貧しい人々を無料で手当てする施設)を手伝い、苦しくても懸命に生きようとする人々や、おたあと同じ様に朝鮮からつれて来られた人達との出会いから、弱い人達のために献身をします。
1592年、豊臣秀吉による朝鮮出兵(文禄の役)の際、小西行長に助けられ日本で養育された朝鮮の少女おたあは1600年、関が原の戦いで小西行長が刑死した後、その美貌と才気を認められて徳川家康の侍女となり、更に家康の側室になるよう要求されるも拒否し、キリスト教信仰を守り通し、文禄・慶長の役からはじまる激動の時代を凛と生き抜いた女性です。
おたあの生涯を描いたミュージカルは、日韓の埋もれた歴史を掘り起し、その関係を考えるばかりではなく、今を生きる意味を考える機会ともなると思います。
私たちは、上演への協力は、東北の被災地支援の一環としても、是非とも成功させたいと思っています。上演に向けて、多くの皆さんの関心とご協力を得るための交流イベントを下記のように予定しています。
当日は、わらび座の若手の劇団員の皆さんを交えて、楽しく交流会を催し、上演の成功に向けて力を合わせる時としたいと思いますので、万障繰り合わせの上、ご参加いただければと思います。