金容雲先生、講演会
6月 1st, 2016 at 15:51先日、韓国在住の「日韓友好海苔」の後藤吉助翁から、
札幌で金容雲漢陽大学名誉教授の講演会が、
韓国領事館50周年記念であるから行きましょう、
というお誘いがあり、昨日、ロイトンホテルに駆け参じた。
金先生は、数学者にして歴史学者、文明評論家としての顔を持たれる。
先生とは後藤翁と共に、ソウルと東京でお会いして、親交を頂いている。
韓国のバートランド・ラッセル(Bertrand Russell)と呼ばれ、
当日「原型史觀でみる韓日文化の比較」と題して論じられ、
きわめて示唆に富む溜飲の下がる思いに、時の過ぎるのを忘れた。
日本=百済説のご本に始まる一連の日韓文明論は、自国優越説に傾くことなく、
数学者としての冷静沈着な思考論理は、静平な説得性に富み、
ことに東京で生まれ育ったバイリンガルという利点は、
古代語の文献を両国語で考察出来る強みから、
専門学者でも到達出来えなかった歴史解読に至り、
日本人である私をして納得せざるを得ない必然性に富んでいる。
訪韓して、胸襟を開き、ともに青年時に奈良に惹かれたこと、
数学者岡潔先生を尊敬している点など、多々共感するを喜び合い、
日韓民族の違いを超え、年齢を超えての友情を温められた。
まほろばの語源とアリランの意味の共通性を指摘されたことがあった。
まほろばが、新たなる日韓友好の一助となれば、と願うばかりである。
かつて、共に力を合わせて国造りした兄弟である。
『倭詩Ⅱ』に掲載される
「アリランと倭し美し」と「故郷忘じ難く、同胞睦み易し」の
両編を是非とも読まれて戴きたい。
日韓友好の鍵が書かれている。
先生曰く「最も近くして、最も遠い国、日本と韓国」。
反日・反韓を助長することなく、親日・親韓の機会を増し、
友好の道筋の一条の光明を見出して行きたいものである。
先生のまたの来日を期し、再会を楽しみにしています。
益々お元気でご活躍のことを。
右から後藤吉助翁、金容雲先生、韓恵進大韓民国総領事。
7月 12th, 2019 at 11:08 AM
金容雲さんの著書を数冊読んでいる。日本が百済と如何に深く関係していたか、白村江の戦いの後さらに多くの百済人が日本に渡ってきて日本の政治と文化に如何に貢献したか、古代日本史の理解が朝鮮との関係の中で見ない限り進まないことが分かる著作であると思う。当時日本語と百済語は分かちがたく結びついていて、当時の天皇、大王は百済の人々と通訳なしで話せたこと、等、これから更に究明して行きたい。日本の若い古代史、考古学者、文学者は彼の問題提起を念頭において研究していった欲しいと思うが?