まほろばblog

日本人礼賛論

1月 3rd, 2012 at 12:40

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黄 文雄

『世界から絶賛される日本人』(徳間書店)
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 三重苦にとりつかれたヘレン・ケラーが、或る日本人のことを知って一念発起した。

彼女は秘書兼守り役の女性と指先だけで交信し、奇跡の業績をあげたことは有名だが、

彼女が尊敬した日本人とは誰だったのか?


 国学者だった塙保己一である。
塙保己一は七歳で盲目となり、十五歳で学問を志して江戸へでる。

針灸、浪曲、三味線、琴を吟じて生計を得ようとするも叶わず、絶望して自殺しようとした。

恩師が塙保己一の異様な学問の才能を見いだし、和歌、古典を学ばせる。かれは耳だけで古典を記憶していく。
それだけでも尋常な才能ではない。
塙保己一は耳だけで、国学、神道をまなび賀茂真淵に弟子入りし、

ついには生涯かけて『群書類従』を完成させた。
さらに和学学問所を開講、これは現在の東京大学史料編纂所である。

塙保己一のもとには平田厚胤、頼山陽らも駆けつけた。

清末の無秩序で争乱の巷と化した北京で民衆から神のごとく尊敬をあつめた日本軍人がいた。

五郎である。

かれは会津藩が戊辰戦争にやぶれて下北半島の貧困地域に強制移住させられたさきの、渓谷のボロ小屋に生まれた。

北京駐在の外国武官らは、芝の志気ぶりを驚嘆し、賞賛した。
辛亥革命にはせ参じて決起に参加し散華した多くの日本の志士がいた。
ビルマ独立運動もインドネシア、ベトナム独立運動も背後にあって軍事作戦を指導したのは日本の軍人だった。
台湾に上水道を整備した日本人技師がいた。

ダムをつかって豊饒な平野にかえた日本人技師がいた。

北朝鮮に巨大発電所をつくった日本人がいた。
こうして日本人が忘れてしまった歴史上の英傑や偉人を、じつは外国人が高く評価していた。
 本書はこうした歴史に埋もれた日本人の再発見であり、魂を揺さぶられる。

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