まほろばblog

 「日本人よ、かつての勤勉性を取り戻せ」

2月 22nd, 2012 at 9:00

      
 福島 孝徳 (デューク大学教授)

    『致知』2012年3月号
      特集「常に前進」より
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私が考える名医・良医の条件は、
一に技術、二に知識、三に判断力なんです。

まず技術がなければダメで、
その技術を上手く采配する知識もなければダメ。
またその判断が正しいということ。

そして、いくら凄いお医者さんでも、
ハートが悪かったら付き合えない。
私は患者さんと接する上では、常に愛情を持って、
親切、誠実、丁寧をモットーにやってきました。

    * *

アメリカ人は絶対に自分の携帯電話は教えません。
病院を出たら完全にプライベートで、患者さんにはタッチしない。
でも私も患者さんに渡す名刺には、
24時間繋がる携帯番号が書いてある。

24時間患者さんのことを考える。
そこが欧米人と違うところかな。

ただこれは私がいまアメリカにいて
非常に怒っていることなんですが、
最近の日本人は休み過ぎなんですよ。

私は朝から晩まで仕事で、
1週間に8日働く男といわれていますが、
土日祝日絶対に休まない。

夏休み、クリスマス休暇は一切取らない。
ハロウィーンもサンクスギビングも絶対に休まない。

休むというのは罪悪なんです。
自分たちの大切な人生の時間を
どれだけ無駄にしてるんだと。

私は全生涯を患者さんと脳外科のために尽くすと
決めた男なので、1日、1秒たりとも無駄にはできない。

かつての日本人は欧米で勤勉な人種と勇名を馳せたのに、
その欧米人から日本人は働き過ぎだといわれて
土日を完全休暇にしてしまった。

私の考えから言えば、あり得ないことですよ。
ヨーロッパ人は休むため、遊ぶために働いているから
そもそもの考えが違うんです。

私が三井記念病院にいた時も、
24時間患者さんのために働きなさいと
皆に言ってきましたから。

1年365日あるうち土日を休んだら104日休みで、
その上、日本は国民の祝日が世界一多い。

ざっと数えてみたら15日もある。
土日と合わせれば年間約120日休みで、
1年のうち3分の1は遊んでいるんです。

アメリカにはナショナルホリデーは6日しかない。
つくりもつくったりだ。
かつての勤勉な日本人は一体どこへ行ったんだと言いたい。

大体、過労死なんてものはあり得ないんですよ。
私よりも働いて倒れたのなら過労死は認めます。

私は1日4、5時間の睡眠時間で、
1週間8日働くわけですからね。

昔は月月火水木金金といわれましたが、
私の場合は月月火水木木金金(笑)。

大抵の場合は過労死ではなく、ストレス死なんです。

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やはり、何事もそうだが、根を詰めねば、成果は出てこない。

最後は、やり抜かねば、本当の結果は出てこない。

福島先生の言に大賛成で、日本の活力が下降線の一途を辿る原因は、

土日休日にした事であろうかと、常々思っていた。

まほろばは、正月以外は年中無休で、体は休んでも心は休まれない。

農家は働き過ぎといって、一日たりとも休めるだろうか。

自然は容赦なく厳しくも豊かだ。

やはり、休み過ぎが、この日本をダメにした、とも言えるのかもしれない。

刻苦勤勉が、日本人の清冽さ、美しさを形成して来たのだ。

過労死でなく、ストレス死が死因というのは、耳が痛い。

働いてストレスを越える事も、心の安寧に繋がることも確かなのだろう。

One Response to “ 「日本人よ、かつての勤勉性を取り戻せ」”

  1. へむ太郎 Says:

    とんでもな精神論ですね。
    全国民がこの人のように月400時間とか働いたとしてその成果物を誰が消費するのでしょうか?
    当然ですが外国が無制限に商品を買ってくれるわけではありません。余暇を増やして消費を刺激するべきでしょう。戦時中じゃないんですから。

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