二宮金次郎(尊徳)の名言を
9月 9th, 2012 at 9:45 『致知』2012年10月号
特集「心を高める 運命を伸ばす」より
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◆自然は偉大であっても荒れ地しかつくれない。
田畑は、人間と自然がともに力を尽くし、
協同することでしか実らない。
これこそ二宮金次郎が荒れ地(自然)から学んだことでした。
◆二宮金次郎は
「荒れ地は荒れ地の力で開闢(かいびゃく)する」
「異変を前提として定め、異変への工夫をする」
という言葉も残しています。
荒れ地や異変を破壊力でなく「徳」として受け取り、
その力を活かす工夫を尽くす場所にこそ人道はあると金次郎は考えたのです。
◆「貧困の原因が何かを突き詰めれば、
貧困には所詮限りがあることが見えてくる。
貧困が無限に続くことはない。
むしろ無限なのは実りのほうである。
実りは必ず倍々で増えていく。貧しさが無限だと思うのは、
妄想にすぎない」(二宮金次郎)
◆「名を残さず、行いを残せ」という遺言は
二宮金次郎の人柄を端的に象徴しています。
人間は所詮無一物で生まれ無一物で土に帰っていく存在なのだから、
名利に汲々とするより、人々や世の中の役に立つことを実践するほうが
よほど価値あることだ、と伝えたかったのでしょう。