「富国有徳への道」
9月 11th, 2012 at 10:15
『致知』2009年2月号
総リードより
http://ameblo.jp/otegami-fan/
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「この国の人々は今までに発見された国民の中で最高であり、
日本人より優れている人々は異教徒の間では見つけられない。
彼らは親しみやすく、一般に善良で、悪意がない。
驚くほど名誉心の強い人々で、他の何ものよりも名誉を重んじる。
大部分の人々は貧しいが、武士も、そういう人々も
貧しいことを不名誉とは思わない……」
1549(天文18)年、キリスト教布教のために日本にやってきた
フランシスコ・ザビエルが、本国に送った手紙である。
それから300年、江戸末期から明治にかけて
たくさんの外国人が日本を訪れ、
日本と日本人についての感想を残している。
イギリス人女性旅行家で紀行作家のイザベラ・バードは
1878(明治11)年5月に来日、東北や北海道を旅行し、
こう書いた。
「ヨーロッパの国の多くや、所によってはわが国でも、
女性が外国の衣装で一人旅をすれば現実の危険はないとしても、
無礼や侮辱にあったり、金をぼられたりするものだが、
私は一度たりとも無礼な目に遭わなかったし、
法外な料金をふっかけられたこともない」
1856(安政3)年、通商条約を結ぶために来日した
ハリス提督は、その日記にこう記している。
「彼らは皆よく肥え、身なりもよく、幸福そうである。
一見したところ、富者も貧者もない。
これが人民の本当の幸福の姿というものだろう。
私は時として、日本を開国して外国の影響を受けさせることが、
この人々の普遍的な幸福を増進する所以であるかどうか、
疑わしくなる。
私は質素と正直の黄金時代を、いずれの他の国におけるよりも多く
日本において見出す。
生命と財産の安全、全般の人々の質素と満足とは、
現在の日本の顕著な姿であるように思われる」
1890(明治23)年来日のドイツ人宣教師の記録。
「私は全ての持ち物を、ささやかなお金も含めて、
鍵を掛けずにおいておいたが、
一度たりともなくなったことはなかった」
フランスの詩人ポール・クローデルは
1921~27(大正10~昭和2)年まで駐日大使を務めたが、
第二次大戦で日本の敗色が色濃くなった
1943(昭和18)年、パリで言った。
「日本は貧しい。しかし、高貴だ。
世界でどうしても生き残ってほしい民族をあげるとしたら、
それは日本人だ」