「我が人生を支えた人生訓」
10月 15th, 2012 at 12:17芥川賞&太宰治賞作家・宮本輝氏の
「我が人生を支えた人生訓」
『致知』2012年11月号
特集「一念、道を拓く」より
http://www.chichi.co.jp/monthly/201211_index.html
└─────────────────────────────────┘
◆ 学者をしていても、商売をしていても、
ここは人生賭けてなんとか乗り越えなあかんという時が必ずある。
そして、その勝負に打ち克ち、
乗り越えて初めて道が拓ける。
ずーっと順風満帆なんていうことはあり得ませんよ。
◆ 人よりいろいろな経験はしてきたかもしれませんが、
僕自身は深刻になったり、人生を悲観することはなかったんですね。
そしてどこかに
「十年先か二十年先か分からないけれど、
必ずこれが自分の宝物に替わる」
と思っていたところがありました。
◆ 人と人は、その人の最も核となるもの、
基底部を成している傾向性が共鳴し合う。
要するにどんな人に出会い、縁を結んでいくかは、
その人の「命の器」次第ということです。
そして、その出会いの質を変えるには、
自分が変わるしかないんです。
◆ 自分の仕事を最後まで手を抜かずにやることですね。
みんな与えられた仕事があります。
主婦には主婦の仕事があるんです。
自分に与えられた仕事、自分に与えられた役割を、
手を抜かずやり尽くすことが人生では大切だと思います。
◆「足下を掘れ、そこに泉あり」という言葉がありますが、
皆、自分の足元を掘っていったら、
必ず泉が湧いてくることを忘れているんです。
与えられた仕事をコツコツと地道にやり続けた先に、
自分にしか到達できない泉がある。