まほろばblog

作家・五木寛之氏の幸福論

11月 7th, 2012 at 9:02

                『致知』2012年12月号
                 特集「大人の幸福論」より

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 ◆免疫学の世界的権威だった多田富雄さんと生前にお話をした時、
  医学は3年で一変する。3年前の教科書は通用しないくらいの
  勢いでどんどん進歩しているとおっしゃっていました。

  そんな時代に古い知識でくどくど言ってても仕方がない。
  もっと動的に物事を見なければダメだし、
  幸福論にしても永遠の幸福論なんてないんです。

 ◆コップに残った水を、まだ3割も残っていると考えるか、
  もう3割しか残っていないと考えるかという話があるでしょう。
  そしてまだ3割も残っていると考えるほうが
  ポジティブでいいんだと。
 
  だけど、あと3割しか残っていないという現実を
  きちっと勇気を持って見定めることも大事です。

 ◆喜び上手というのはとても大事です。
  だけど同時に悲しみ上手も大事なんです。

 ◆ちゃんと悲しむということは、
  笑うことと同じように大事なことなんです。
  ただ笑うだけじゃ無意味ですよ。涙も流さないとダメ。

 ◆フランクルは強制収容所の中で、一日に一回ジョークを言って、
    お互いに笑おうと決意してそれを実践したといいます。
    それはとても大事なことです。

    しかし、人の見ていないところで彼がどれだけ涙を流していたか。
  そこを見逃してはダメです。
  喜ぶことも、悲しむことも、両方大事なんです。

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(編集部より)

  80の坂を越えても長編小説に挑むなど、
  精力的な活動を続ける作家の五木寛之さん。

  若くして流行作家となり、常に新たな境地を切り拓いてきた
  五木さんの創作力の源泉やご自身の養生法などについて伺いました。

  先行きの見えない現代社会の中で幸せを掴むには
  どのように生きればよいか?
  親鸞の教えや、自らの体験から導き出された幸福論は
  数々の知恵に溢れています。ぜひご一読ください。

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