安藤大作氏の幸福論
11月 19th, 2012 at 10:21「心のコブを取り除いた時、本当の幸せが見えてくる」
『致知』2012年12月号
特集「大人の幸福論」より
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◆ 僕は、現代人の自己否定は、
その人が勝手につくりあげたものだと考えています。
誰かから否定されたわけではないのに、
自分の意識が「おれは駄目だ」「認められていない」と思ってしまう。
僕が塾の教育を通してやってきたのもまさに、
子供たちのこの「心のコブ」に気づかせ、
そこから抜け出させて「必ずやれる」という確信を
持たせてあげることでした。
◆ 人間の心が100としたら、普段意識できるのは5%で、
95%は無意識の世界です。
「俺はこんな男だ」「これしか俺にはできない」
と言っているのはこの5%です。
ところが、化石のようになった95%を穿(ほじく)り出すと、
段々自分の思考パターンや可能性が見えてくる。
おもしろいもので自分を穿り出した分、他人の心も見えるんですね。
◆ 親と分かち合って繋がりを感じた時に、
人間は優しくなれるし、万物への愛しみが生まれる。
これが僕の実感です。
身の回りの友達、同僚、これも確かに大切な絆でしょう。
だけど親や先祖というもう一つのパワーが
これとクロスすることで人間は無限の幸せが
得られるのではないでしょうか。
◆ どんなマイナスの環境に生まれたとしても
「それを変えるために自分は生まれてきた」
「そんな自分だからできることがある」と思ったら
すべて感謝、すべてオーケーです。
そこに幸福感、心の安らぎを覚える人が増えていけば、
この国はもっと優しくなり、もっと輝くはずです。
(編集部より)
安藤大作氏は三重県屈指の学習塾・安藤塾の塾長です。
小さい時の両親の離婚に端を発する様々な苦悩を
克服するために目を向けたのが、自らの潜在意識でした。
誰もが持つ「心のコブ」をいかに取り除くか。
実体験に基づく安藤氏の言葉はどれも説得力があります。